• ホーム
  • 犬の健康
  • 犬が発熱する原因や対処法? 熱の測り方や病院へ連れていくべき症状

犬が発熱する原因や対処法? 熱の測り方や病院へ連れていくべき症状

「犬が発熱する原因は?」
「犬が熱を出したときの対処法は?」
「犬が発熱したときに考えられる病気は?」

犬が発熱したとき、考えられる原因はさまざまです。高熱の場合は病気の可能性もあるため、原因や対処法を理解しておく必要があります。

そこで今回は、犬の発熱についての情報を詳しくまとめました。犬が熱を出す原因や対処法、病院へ連れていくべき症状などを解説しているので、ぜひ参考にしてください。

犬の平熱について

そもそも犬の平熱はどれくらいなのでしょうか。一般的に、犬の平熱は38.5℃前後です。それ以上高くなれば、発熱している疑いがあります。

39.5℃以上が発熱の基準と言われていますが、散歩後など運動した後は興奮して体温が高くなるケースも多いです。健康なときに、愛犬の平熱はどれくらいあるのか測定しておくと参考になります。

また、発熱以外にも呼吸が荒い、ぐったりしているなどの症状が見られるときは病気かもしれません。

犬の体温を測定する方法

犬が発熱しているか正確に測る方法は、体温計を利用するやり方がおすすめです。体温計を犬の肛門に差し込み、体温を測ります。

  1. 犬が落ち着いているときに測る(興奮状態のときはやめておく)
  2. 身体を押さえてお尻を持ち上げる
  3. 1~2cm程度、肛門に体温計を差し込む
  4. 計測が終わるまで固定する

犬の体温を測るときは、人間用ではなく犬用の体温計を利用しましょう。犬用の体温計は、先端が柔らかい素材で出来ている物が多いので、安心して使えます。

肛門に体温計を差し込むときは、先端をぬるま湯などで濡らしておけば差し込みやすいです。

犬が発熱する原因

犬が発熱する主な原因は、次のとおりです。

  • 熱中症
  • 感染症
  • 腫瘍や関節炎

犬が発熱する原因を事前に知っていれば、スムーズな対処ができるので、詳しく確認しておきましょう。

熱中症

犬は体温調節が苦手な生き物なので、暑さの変化に弱いのが特徴です。適度な暑さに調節しないと、熱中症になる恐れがあります。

室内にいても室温が高いときは熱中症になるリスクがあるので、エアコンを利用するなどの対策が肝心です。

犬が熱中症になれば、体温が上昇するだけでなく呼吸が早くなったりよだれを垂らしたりします。症状が悪化すれば、嘔吐や下痢、意識がなくなる事態に発展する恐れがあるので注意しましょう。

感染症

犬が感染症にかかれば体温が上昇し、風邪のような症状が出ます。感染症の原因はさまざまあり、細菌やウイルス、寄生虫などが考えられるでしょう。

感染症は自然回復する症状もあれば、何らかの治療を施さないと完治できない病気もあります。慢性的に発熱しているときは、早めに動物病院で治療を受けてください。

腫瘍や関節炎

リンパ腫や多発性骨髄腫などの腫瘍、関節炎が原因で発熱するケースがあります。腫瘍はさまざまな部位で発生する可能性があり、症状は病気によって異なるのが特徴です。

ただし、どの腫瘍や炎症にも共通して、発熱や食欲低下などの症状がみられます。愛犬の様子が少しでもおかしいと感じたときは、速やかに動物病院で診察を受けてください。

病気は早期発見が肝心なので、いつも愛犬の様子をチェックして臨機応変に対応していきましょう。

犬が発熱したときの対処法

愛犬が発熱したときには、飼い主さんが適切な対応を取ることが大切です。状況に応じて以下のように対処してください。

  • 一時的な発熱は様子見
  • 体温が40℃を超えたら病院へ
  • 応急処置として身体を冷やす

犬が発熱したときの対処法について、具体的に解説します。

一時的な発熱は様子見

犬は運動した後などに、一時的に体温が高くなるケースがあります。その場合は、時間経過で平熱に戻るので様子見しておけば問題ありません。

一時的な発熱かどうか、見た目で判断できないときは獣医師さんに相談してみると良いでしょう。

体温が40℃を超えたら病院へ

犬の体温が40℃を越えたときは、病気の可能性があります。基本的に犬の平熱は39.5℃前後なので、それ以上の体温に変化したときは、病気と考えて対処しなくてはなりません。

発熱以外にも、激しい嘔吐や下痢、けいれんなどの症状が見られるときは、何らかの疾患が発症しているかもしれません。

応急処置として身体を冷やす

犬が発熱しているときは、身体を冷やしてあげてください。特に脇や内太ももは、太い血管が通っているので、その部分を保冷剤などで冷やすと冷却効果が期待できます。

あくまでも応急処置なので、発熱が止まらないときは動物病院で適切な治療を受けてください。

犬が発熱したときに診察を受ける基準

犬が発熱したとき、すぐ動物病院で診てもらったほうが良いのか悩んでしまう方もいるでしょう。動物病院へ連れて行くかどうかは、以下を基準にしてください。

  • 長時間の発熱
  • 下痢や嘔吐
  • 陰部から膿が出ている

発熱したときに診察を受ける基準について、詳しく紹介します。

長時間の発熱

様子見したり身体を冷やしたりしても体温が下がらず、長時間発熱しているときは病気の疑いがあります。室温が高いときは、熱中症にかかっている可能性が高いでしょう。

長時間の発熱により、ぐったりし始める犬もいるので、状態を見て病院に連れて行くべきか判断してください。

下痢や嘔吐

発熱以外に、下痢や嘔吐などの症状が見られるケースがあります。その場合は、病気にかかっている可能性が高いです。時間が経過するほど病気が悪化する恐れがあるので、早めの受診を検討してください。

陰部から膿が出ている

メスの場合、発熱以外に陰部から膿が出ていれば「子宮蓄膿症」の疑いがあります。子宮蓄膿症になっている場合、食欲不振やお腹が膨らむなどの症状が出るケースも多いです。

生理から2ヶ月後に症状が出ることが多いので、異変を感じたら速やかに動物病院へ足を運んでください。

犬の発熱に関するよくある疑問

最後に、犬の発熱に関して多くの飼い主さんが持つ以下の疑問について回答していきます。

  • 犬にスポーツドリンクを飲ませても問題ない?
  • 人間用の市販薬をあげるのはダメ?
  • 犬の発熱に気づくためのポイントは?

同様の疑問を持つ方は、詳しく確認してください。

犬にスポーツドリンクを飲ませても問題ない?

犬が発熱したときに、人間用のスポーツドリンクを飲ませるのは、成分的には問題ありません。しかし、含まれている糖分が多いので、水で薄める必要があります。2~3倍程度に薄めるのが良いでしょう。

ただし、キシリトール配合のスポーツドリンクは、犬に与えると中毒を起こす危険性があります。どんな成分が含まれているのか、よく確認してから与えてください。

人間用の市販薬をあげるのはダメ?

犬の発熱を抑えるため、人間用の市販薬を与えるのは危険です。市販薬のなかには、犬が中毒を起こす成分が入っている可能性があります。

誤って犬が口にしてしまうと、中毒症状を引き起こす恐れがあるので注意してください。

犬の発熱に気づくためのポイントは?

犬の発熱に気づくためのポイントはいくつかあります。見極めるポイントを以下の表にまとめたので、参考にしてください。

耳の付け根や足元をチェックする 身体の末端部分は、普段は温度が低い。発熱したときは、末端部分でも体温が高い。
食欲不振 発熱すると身体の気だるさから食欲が落ちる。
呼吸が早い 体温が高いときは、呼吸を早くして熱を逃がそうとする。
その場から動こうとしない 発熱したときは、気だるさから動こうとしない。散歩に誘っても動こうとしないことが多い。
目に生気がない 発熱して元気が無くなると、脱水になって目が落ちくぼんで見える。

これらの症状が出ているときは、発熱している可能性が高いです。早めに動物病院で診察を受けて、治療を受けていきましょう。

犬が発熱しているときは早めに病院へ

今回は犬が発熱したときの原因や対処法について、詳しくお伝えしました。一時的な発熱の可能性もありますが、長期的な高熱の場合は病気の可能性が高いです。

様子がおかしいと感じたときは、速やかに動物病院で診察を受けてみてください。普段から愛犬の体温を測る習慣を身につけておき、発熱しているか見極められるようにしておきましょう。

この記事でお伝えした、犬の発熱に関する情報を参考に、愛犬の健康管理を心がけてください。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

<スポンサーリンク>

PAGE TOP