犬を飼う前に必要な準備は? 不可欠なグッズや費用・注意点も解説

犬を飼いたいと思っていても、どのような準備をすれば良いのかわからない方も多いですよね。購入する物や費用がどれくらいかかるのか事前に理解しておかないと、いざ犬を飼おうと思っても戸惑ってしまうかもしれません。

また事前準備を怠ると、継続的に犬を飼うことも難しくなる可能性があります。しっかり準備を整えて犬を迎える準備を整えておきましょう。

今回は、犬を飼うときに必要な事前準備について解説していきます。初めて犬を飼う方も安心できる内容となっているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

初めて犬を飼うなら事前準備と心構えが必要

飼い主として責任を持つためにも、犬を飼うときの事前準備と心構えは必要です。前もって準備しておかないと、犬が安心して暮らせる環境が整えられません。

犬を飼うときに必要な事前準備と心構えについては、以下のようなことが考えられます。

  • 犬種によって性格や個性が違うことを把握する
  • 犬を飼うには責任が伴うことを理解する
  • 後から飼えなくなるリスクを考慮する
  • 犬が安全に暮らせる環境を整えておく
  • 必要な物を購入しておく

具体的な内容について解説していくので、参考にしてみてください。

犬種によって性格や個性が違うことを把握する

犬といっても、犬種によって性格や個性がそれぞれ異なります。例えばシベリアンハスキーなら、寒い地域の出身であるため暑さに弱いなどです。前もってシベリアンハスキーの個性を知っておけば、夏バテしないように真夏は涼しい時間帯に散歩時間を調整する、早期にエアコンで室内温度を調整するといった対策ができます。

他にも鼻が低いブルドッグなどの犬種は、鼻付近にできるシワに汚れが溜まりやすいので日頃から飼い主によるお手入れが欠かせません。またブルドッグは呼吸器の疾患が多い品種でもあるので、遺伝的な病気にかかりやすい犬種については事前に理解しておきましょう。

犬種の性格や個性に合わせて適切な飼育環境を整えてあげれば、犬が日々暮らしやすい状況を作り出すことができます。

犬を飼うには責任が伴うことを理解する

初めて犬を飼う方にとって、犬との生活は未知の体験です。そのため、いざ犬を飼うことになり、想像よりも世話が面倒で飼育放棄してしまう人がいます。飼育放棄は社会的な問題になっており、問題を解決するためには飼い主が責任を持って犬が寿命を全うするまでお世話を続けることが大切です。

犬の寿命は10歳〜14歳程度と言われているので、それまで一生ともにする覚悟を持って犬を飼わないといけません。もちろん、犬を飼うためには食費や医療費がかかるので、経済的負担についても覚悟した上で犬を引き取る必要があります。

また犬の健康状態を維持するためには、毎日の散歩は欠かせません。犬種や犬の大きさによって適切な散歩回数は異なりますが、日頃の散歩が難しい方は犬を飼うか再検討したほうが良いでしょう。

さらに、散歩の際には糞の後始末が必要です。糞の後始末は飼い主の責任になるので、散歩中はトイレ用品を携帯し、糞尿対策をして外出するよう心掛けておきましょう。

後から飼えなくなるリスクを考慮する

初めて犬を飼うなら、犬を飼った後に飼えなくなるリスクについても把握しておく必要があります。

例えば、後からご自身やご家族に犬アレルギーが発症した場合、継続的に犬が飼えなくなる可能性があるでしょう。他にも仕事で急な転勤が決まり、転勤先の住宅ではペット禁止で一緒に住めないこともあるでしょう。

犬と一緒に生活しようと思っても、想定外の出来事が起きる可能性はあります。そのためにも、飼えなくなるリスクを考慮してご自身の代わりに犬の世話をしてくれる人やサービスを見つけておき、いざというときには頼ることも視野に入れておきましょう。

犬が安全に暮らせる環境を整えておく

犬を飼うなら、犬が誤飲しそうな物や電源コードなどの噛まれる危険性のある物は片付けておき、安全性を確保する必要があります。特に子犬の場合は好奇心旺盛なので、気になる物は食べてしまったり甘噛みしたりするでしょう。

状況によってはケージやサークルを用意し、その中で過ごしてもらうような対応が求められます。また住宅の床材についても配慮が必要です。犬にとってフローリングはとても滑りやすく、常に踏ん張っていないと歩くことも大変な環境になります。

フローリングの張り替えは大変なので、おすすめの対策としては滑り止めマットやカーペットを敷いてあげることです。ご自身が対応できる範囲で、犬が安全に暮らせる環境をしっかり整えてあげましょう。

必要な物を購入しておく

犬を飼うためには、いくつか必要な物があります。優先的に必要なのは食事やトイレ、居住スペースを確保するための物です。また犬は縄張りを意識する生き物であるため、安心して寝られるための寝所を用意する必要があります。

室内で飼うならケージやサークル、室外で飼うならペットハウス(犬小屋)を事前に購入して犬が休める場所を確保してあげましょう。他にも首輪やリードなど散歩に必要な物を購入しておけば、後から急いで買う心配がありません。

犬を飼うために準備しておきたい物

犬を迎え入れるためには事前に準備を進め、安心して暮らしていける環境を整えてあげる必要があります。

犬のために必要な物はたくさんありますが、最初は最低限必要な物だけを用意しておけば安心です。犬を飼うために準備しておきたい物について、詳しく紹介していきましょう。

犬専用の食器

犬が飲食するために、専用の食器を事前に準備しておく必要があります。毎日使う物だからこそ、犬に合わせて適切な食器を用意しておきましょう。用意する食器は何でも良いわけではなく、犬の大きさに合わせて適宜変えていく必要があります。

サイズや高さが合わない物は、首や腰に負担がかかりやすいので注意しましょう。子犬の時は子犬専用の小さい食器でも問題ありませんが、成犬になるとサイズも大きくなるので買い替えが求められます。

普段の食事で首や腰に負担がかからないよう、犬の体に合わせて専用の食器を購入してください。

ドッグフード

犬を迎え入れるなら、毎日食べるドッグフードは事前に準備しておく必要があります。おすすめとしては、犬がそれまでにいた施設で食べていたドッグフードを与えることです。

今まで食べていたドッグフードであれば慣れていることもあり、好き嫌いせずに食べてくれるでしょう。

ペットショップから犬を迎え入れる場合は、迎え入れるタイミングでドッグフードを購入できるので、わざわざ事前に準備しておかなくても問題ありません。

首輪やリード(散歩に必要な物)

基本的に、犬は毎日散歩させないとストレスを抱え込みやすくなります。そのため迎え入れるなら、首輪やリードなど散歩に必要な物は事前に購入しておかないといけません。

また首輪に迷子札をつけておけば、万が一脱走してしまったときには飼い犬であると周囲の人に判断してもらえます。素早く保護してもらえるきっかけになるので、犬を飼うなら首輪とリードは必要です。

サークルやペットハウス

犬は自分のテリトリーに敏感であるため、落ち着ける場所を確保してあげる必要があります。そのため室内ならサークルを用意し、室外ならペットハウス(犬小屋)を用意してください。

家に来たばかりの犬は不安な気持ちを抱えていることがあります。テリトリーがあれば落ち着いて過ごせるので、事前に犬のための居場所を確保しましょう。

トイレシート

犬を飼うなら排泄の場所も確保してあげる必要があります。そのためにも、トイレシートを前もって購入し、トイレの場所を教えてあげないといけません。トイレシートがあれば、おしっこやうんちをしても素早く片付けられます。

ただ、家に来たばかりの犬はトイレの場所がわからないこともあるので、しつけを行う必要があります。トイレシートがある場所をトイレとして認識させるよう、根気強く訓練していきましょう。

その他に準備しておくと便利なグッズ

毎日の食事を行うための食器やドッグフード、散歩道具の首輪やリードは最低限準備しておいたほうが良いグッズです。

その他にも持っておくと、便利なグッズがたくさんあります。主に準備しておくと便利なグッズとしては、次のような物が考えられるでしょう。

グッズ 必要な場面
おもちゃ 屋内でコミュニケーションを取るときに必要。特に散歩にいけない子犬と遊ぶときに準備しておいたほうが良い。
給水器 外出している時間が多い人におすすめ。いつでも愛犬に新鮮なお水が与えられる。
消臭グッズ 室内にトイレを用意している家庭におすすめ。気になるトイレの匂いを緩和できる。
クレート/キャリーバッグ 病院に連れていくときに必要。長時間移動するときには持っておいたほうが便利。
ブラシ 毛並みを整えるために必要。愛犬とのコミュニケーションに使える。

すぐに用意する必要はありませんが、状況に合わせて購入しておいたほうが便利でしょう。

犬を飼うときにかかる準備費用

犬を飼う前に知っておきたいのが、準備費用はどれくらいかかるのかということです。いざ飼ってみたら「こんなにかかると思わなかった…」と、驚く飼い主も多いでしょう。予算内に収めるためにも準備費用について理解し、計画的に資金を用意してください。

畜犬登録するための費用

犬の登録を行う「畜犬登録」は、現在住んでいる市区町村に申請すれば受理されます。畜犬登録を行えば鑑札を首輪などに装着でき、万が一犬が迷子になっても飼い主の判別が可能です。地域によって異なりますが、3,000円前後の費用がかかります。

予防接種にかかる費用

犬を飼うと、年1回の狂犬病の予防接種が義務付けられます。狂犬病は犬からヒトに感染するリスクがあり、発症すると危険な病気です。事前の予防接種が必須となり、費用は3,500円程度はかかります。

犬を飼うために必要なグッズの購入費用

犬を飼うなら初期費用として、グッズの購入代金が必要です。前述した通り、犬専用の食器や首輪などの購入を求められるため、平均3〜5万円程度の費用はかかるでしょう。選ぶ商品によって細かい費用は異なるので、参考程度に覚えておいてください。

犬を飼うならどこから引き取る?

犬を引き取る方法はいくつかあります。引き取る場所によって、犬種や条件が異なるのでご自身に合っている方法を選択することが大切です。主に犬を引き取る方法としては、以下のようなことが考えられます。

  • ペットショップやブリーダーで引き取る
  • 動物愛護施設で引き取る
  • 里親募集で引き取る

具体的な内容について解説していくので、犬を引き取る際には参考にしてみてください。

ペットショップやブリーダーで引き取る

犬を引き取るなら、ペットショップやブリーダーを利用する方法があります。店舗によって対応は異なりますが、多くの犬種を取り扱っているため自分好みの犬が見つけやすいです。

基本的に生後3ヵ月〜1年程度の子犬が引き取れるので、小さい頃から育てることができます。ただ、しつけはご自身で行う必要があるため、根気強く訓練する手間がかかるでしょう。

また、ご自身の飼いたいと思ったタイミングで引き取れますが、購入費用がかかります。購入費用は犬によって異なるので、ご自身が引き取りたい犬種の費用相場を把握しておきましょう。

動物愛護施設で引き取る

何らかの理由によって保護された犬を預かっているのが「動物愛護施設」です。子犬から成犬などたくさんの犬が保護されていますが、犬種は選べないケースが多いでしょう。

ペットショップやブリーダーで犬を引き取る場合と比べて譲渡条件は厳しく、人によっては引き取れない可能性があります。主に考えられる譲渡条件としては、去勢や避妊を行うことやしつけ講習会に参加するといった内容が多いです。

また、犬によっては保護生活が長く、新しい環境の変化に敏感な性格の子がいます。不安な気持ちがなくなるよう、犬が安心できる飼育環境を事前に整えておくことが大切です。

里親募集で引き取る

民間団体や個人が保護した犬を引き取る方法として、「里親募集」があります。子犬が生まれて引き取り手を探しているときに、募集をかけているケースが多いです。

里親募集の場合は犬種や性格がわからない子犬がほとんどなので、子犬に合わせて柔軟に飼育環境を整える必要があります。また、しつけ自体をご自身で行わないといけないため、犬を訓練させる手間がかかるでしょう。

犬を飼うときの注意点

初めて犬を飼うとき、どんなことに注意すべきなのか不安な方も多いでしょう。そんな方のために、犬を飼うときに注意しておきたい次の3つについて解説していきます。

  • ノミやダニ対策をしておく
  • 基本的なしつけを覚えさせる
  • 犬種によってかかりやすい病気を理解する

具体的な内容について紹介していきます。

ノミやダニ対策をしておく

犬を飼う以上、ノミやダニ対策は必須と考えて良いでしょう。飼い主の中には、「室内で飼うから大丈夫」と安心している人がいますが、散歩中にノミやダニにかかってしまう可能性は十分にあります。

ノミやダニの対策を怠っていると、犬がかゆみを感じたりアレルギー性皮膚炎を発症したりするリスクがあるので予防が必要です。

有効的な対策としては、予防薬を1ヵ月に1回程度の頻度で投与する方法があります。予防薬によって適切な投与頻度が異なるので、かかりつけの動物病院で相談しながら決めていきましょう。

基本的なしつけを覚えさせる

犬を飼うなら、日頃のしつけはしっかり行っておく必要があります。難しいしつけができなくても、基本的な座れ・待てのしつけについては最低限行いましょう。

正しくしつけができていないと、興奮したときに周囲の人に飛び掛かるなど迷惑をかけてしまう可能性があります。

ご自身でしつけができないと判断したときには、しつけ代行や訓練教室などのサービスを利用してみてください。費用はかかりますが、しつけの専門家に任せたほうが安心できます。

犬種によってかかりやすい病気を理解する

犬種によって、先天的にかかりやすい病気があります。例えば常に耳が曲がっている犬は、外耳炎にかかるリスクが高いなどです。

対策としては、こまめに耳の汚れを拭き取るなどの方法があります。犬種の特性を理解していれば、事前に予防できる病気もあるので調べて実践しましょう。

予備知識をもって犬を迎える準備をしよう

犬は人に慣れている子が多いため、可愛くてペットとして最適な動物と言えます。しかし、可愛いというだけで引き取ってしまうと、後から世話が想像よりも大変だと感じてしまう人もいるかもしれません。

簡単な気持ちで引き取るのではなく、責任が伴うことを理解した上で一生をともにする気持ちで飼うようにしましょう。

また、犬を引き取るなら犬を飼うために必要な物や心構えを把握し、事前に準備しておくことが大切です。今回紹介した内容をチェックして、犬を迎えるためにはどのような準備が必要なのか参考にしてみてください。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

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