犬の白髪が増える原因は老化やストレス? 生える仕組みや予防・改善法

「愛犬の白髪が急に増えてきた」
「愛犬はまだ若いのに白髪がある」

愛犬の白髪について、このようなお悩みを持つ飼い主さんも多いのではないでしょうか。犬の白髪は老化以外に、ストレスや栄養不足、ホルモンなどが原因で増えることがあります。

そのため、飼い主さんは愛犬の白髪が増える原因をしっかり理解してあげることが大切です。そこで今回は、犬の白髪が増える原因について詳しく解説します。予防策や改善する方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

犬の白髪が増える仕組み

犬も人間と同様に、メラニン色素の種類と量で毛色が決まります。色素細胞(メラノサイト)が作ったメラニン色素が、毛髪内に取り込まれることによって毛色が決まる仕組みです。

つまり、犬の白髪が増えているときは、この色素細胞に何かしらの問題が起こり、働きが低下してメラニン色素が十分に作れなくなっています。

なお、犬種や生活環境によって異なりますが、犬の白髪が生え始めるのは6〜8歳だと言われています。ただし、遺伝的な理由で若くても白髪が生えるケースも多いです。

犬の白髪が増える6つの原因

メラニン色素が不足する原因として、以下の6つが挙げられます。

  • 老化
  • ストレス
  • ニコチン
  • 栄養不足
  • 遺伝
  • 皮膚のダメージ

犬の白髪が増えるのは、老化だけが原因ではありません。そのため、飼い主さんは普段から愛犬の様子をしっかり観察し、原因を特定してあげることが大切です。

老化

老化によってメラニン色素を作る細胞が上手く働かなくなり、白髪が増えてしまいます。老化が原因の場合は、口周りや顔周りから始まるのが一般的です。

ストレス

人間と同様、ストレスが原因で白髪が増えてしまうこともあります。犬がストレスを感じる代表的な要因として、以下の3つが挙げられます。

  • 環境の変化
  • 騒音・雑音
  • 運動不足

引越しなどで生活環境が変わるのは、犬にとって大きなストレスとなります。また、新たな家族が加わるなど家族構成の変化も要因のひとつです。

住環境の変化に心当たりがない場合は、家の近くで工事が始まっていないか、家の中で流れている音楽やテレビの音が大きくないか、愛犬の生活環境を確認してみましょう。

ニコチン

タバコに含まれているニコチンは、犬の白髪が増える原因になります。ニコチンによって、体内に血行不良が起こるためです。

さらに、ニコチンを体外に排出しようとすると、体内に蓄積されているビタミンCが多く使われるため、栄養不足になります。

受動喫煙は発ガン率も高くなるので、飼い主さんが喫煙者の場合は愛犬の前では吸わない、家の中では吸わないなど、十分に気をつける必要があります。

栄養不足

シニア犬になると老化で白髪が増えてきますが、若いのに白髪が生えている場合は栄養が不足している可能性もあります。例えば、無理なダイエットや偏った食事は、白髪が増える原因になりかねません。

遺伝

犬の毛色は遺伝子の配置によって決定するため、老化に関係なく白髪が増えてしまうことがあります。特に、以下の犬種は白髪が増えやすいと言われています。

  • トイプードル
  • チワワ
  • ヨークシャテリア
  • 柴犬
  • ポメラニアン
  • ミニチュア・ダックスフンド
  • ゴールデンレトリバー
  • ラブラドールレトリバー

ただし、遺伝的な理由でも、真っ白に被毛が退色することはありません。

皮膚のダメージ

皮膚や毛穴が汚れていると、健康な毛は生えてきません。また、皮膚にダメージがある場合、毛もダメージを受けてしまいます。そのため、日頃から皮膚を清潔に保つことを心がける必要があります。

犬の白髪に効果的な予防・改善策

犬の白髪に効果的な予防・改善策として、以下の4つが挙げられます。

  • ストレスを溜めさせない
  • チロシンを積極的に取り入れる
  • マッサージをする
  • 皮膚を清潔に保つ

白髪をゼロにするのは難しいですが、最小限に抑えることはできます。なお、予防・改善策は継続的に行うことが大切です。

ストレスを溜めさせない

ストレスは白髪が増える原因として多いため、生活環境の変化には十分注意が必要です。

引っ越したり、新しい家族が増えたりしたときは、普段以上にスキンシップやコミュニケーションを取り、運動や遊びの時間も増やすことをおすすめします。

チロシンを積極的に取り入れる

チロシンとは、メラニン色素の原料となるアミノ酸です。チロシンを積極的に取り入れることで、白髪が改善される可能性があります。なお、チロシンを多く含む食べ物は以下の通りです。

  • 鰹節
  • チーズ
  • 大豆製品
  • 豆・ナッツ類

犬に与える際は、塩分の少ない物が望ましいです。犬用の食品であれば、安心して与えられます。食品からの摂取が難しい場合は、チロシンを多く含む犬用のサプリメントがおすすめです。

マッサージをする

ストレスやニコチンなどによって血行不良が起きている場合は、マッサージをすることも効果的です。血行を促進することで、毛根にもしっかり栄養が行き渡るようになります。

皮膚を清潔に保つ

皮膚を清潔に保つことも、白髪対策において非常に重要です。定期的なブラッシングやシャンプーで、常に皮膚を清潔にしておきましょう。

犬の白髪で考えられる病気の可能性

白髪が増える以外に、換毛期以外でも大量に毛が抜け落ちたり、かゆみや湿疹などがあったりする場合は、皮膚疾患にかかっている可能性が考えられます。

犬の皮膚疾患は非常に幅広く、原因もアレルギーなのか生活環境なのか、飼い主さんが判断するのは難しいです。

そのため、少しでも皮膚疾患の疑いがある際は、早めに動物病院へ連れて行くようにしましょう。

愛犬に白髪が生えたときの注意点

愛犬に白髪が生え始めても、絶対に抜かないでください。犬の体毛を無理に抜いてしまうと、毛根や皮膚にダメージを与えてしまう可能性が高いです。

皮膚に炎症が起こり、さらに大きな病気へと発展するリスクもあります。また、飼い主さんが白髪を抜いたときの痛みがストレスとなり、さらに白髪が増えてしまうという悪循環に陥るケースもあるため注意が必要です。

愛犬の白髪が増える原因を理解して適切な対策をしよう

今回は、犬に白髪が生える原因と予防・改善策について詳しく解説しました。人間と同様に、犬も老化によって白髪が生えるようになります。しかし、老化だけが白髪の原因ではないため注意が必要です。

ストレスが白髪の原因となっている場合は、ストレスの要因を解消することで白髪が改善されることがあります。また、ニコチンや栄養不足なども原因のひとつなので、愛犬に白髪が増えたときはその原因を特定しましょう。

白髪以外にも症状がある場合は、皮膚疾患の可能性も考えられます。その際は自己判断せず、早めに動物病院へ連れて行くことが大切です。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

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