犬は豚肉を食べても問題ない! おすすめの部位や与えるメリット・注意点

「犬に豚肉を与えても良いの?」
「犬に豚肉を与える際の注意点は?」
「犬に豚肉を食べさせるメリットは?」

など犬の食事で悩む方も多いのではないでしょうか。結論から言うと、犬に豚肉を与えても問題ありません。豚肉にはタンパク質やビタミンB群など、健康維持に役立つ栄養素が多く含まれています。

しかし、避けた方が良い部位やおすすめの調理法があるので、飼い主さんは事前に把握しておくことが大切です。

そこで今回の記事では、犬に豚肉を与えるメリットや注意点などを詳しく解説します。豚肉の栄養素やおすすめの部位も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

犬は豚肉を食べても問題ない!

豚肉の成分が入っているドッグフードは、数多く販売されています。そのため、犬は豚肉を食べても問題ありません。ただし、人間と同様に生肉を与えるのは絶対にやめましょう

生の豚肉には寄生虫や雑菌がついている可能性が高く、加熱処理せずに与えると犬の健康に害を及ぼすリスクがあります。正しい方法で与えれば豚肉には、栄養素が豊富に含まれているので健康維持に役立ちます。

豚肉に含まれる主な栄養素

豚肉に含まれる主な栄養素として、以下の5つが挙げられます。

  • タンパク質
  • ビタミンB群
  • 脂質
  • ミネラル
  • ナイアシン

それぞれの栄養素について、以下で詳しく解説します。

タンパク質

人間と同様、タンパク質は犬も生きていくために欠かせない栄養素です。筋肉や骨、皮膚などを作ったり、免疫力を高めたりする役割があります。

豚肉の部位でタンパク質の量に大きな差はありませんが、ロースやモモに多く含まれています。反対に、脂身が多い部位には少ないのが特徴です。

ビタミンB群

ビタミンB群は代謝を助けたり、粘膜や皮膚の健康を保ったりする役割があります。ビタミンBにはいくつか種類があるものの、どれも欠かせない栄養素です。

それぞれ不足すると、体調不良や貧血、脱毛などの症状が見られるケースも少なくありません。そのため不足しないように、日々の食事でバランスよく取り入れることが大切です。

脂質

良質な脂質を適度に取り入れることで、皮膚や被毛の健康維持に役立ちます。ただし、過剰摂取すると肥満のリスクが高まるため注意が必要です。

ミネラル

豚肉に含まれているミネラルには、亜鉛やカリウムなどさまざまです。亜鉛は皮膚や被毛の状態を良くし、カリウムは体内の水分を調整する役割があります。

ナイアシン

ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれており、体のエネルギー源となります。また、タンパク質や脂質、糖質を代謝する際に利用される栄養素です。

ナイアシンが不足すると、皮膚の炎症や認知症の原因となります。シニア犬の場合は下痢が多くなったり、被毛の毛艶が悪くなったりするケースも多いです。

犬に豚肉を与えるメリット

豚肉にはタンパク質やビタミンなど、犬の健康維持に役立つ栄養素が多く含まれています。特に運動量の多い犬や成長期の犬は、筋肉質の体を作るためにタンパク質が不可欠です。

ビタミンやミネラルも多く含んでおり、皮膚や被毛の健康を保つ働きがあります。皮膚の状態が良くなったり、被毛に艶が出たりするため、適度に豚肉を与えるのが望ましいです。

犬に豚肉を与える際におすすめの部位

犬に豚肉を与える際におすすめの部位として、以下の4つが挙げられます。

  • モモ
  • ヒレ
  • 肩肉
  • レバー

犬に豚肉を与える際は、脂身の少ない部位を選ぶことが大切です。

モモ

モモはヒレの次に脂質が少ないと言われている部位です。ただし、皮など脂身が含まれている場合もあるので、必ず取り除いてから与えましょう。

ヒレ

ヒレは脂質が少なく低カロリーな部位です。犬に豚肉を与える際に最もおすすめの部位ですが、肉質が硬くなると消化しにくくなります。そのため、細かく刻んでから与えるなど調理法に工夫が必要です。

肩肉

バラやロースよりも脂質は少ないものの、脂身が多い部位です。犬に与える場合は脂身を取り除き、細かく刻んでから与えましょう。

レバー

豚のレバーには、パントテン酸やビオチンなどのビタミンB群が豊富に含まれています。また、ビタミンAも多量に含まれているのが特徴です。皮膚や粘膜の健康を維持するだけでなく、体の免疫力を上げてくれます。

しかし、レバーを与えすぎてビタミンAを過剰摂取すると、嘔吐や肝数値の上昇につながるため注意が必要です。

犬に豚肉を食べさせる際の注意点6つ

犬に豚肉を食べさせる際の注意点として、以下の6つが挙げられます。

  • 必ず加熱する
  • 脂身は取り除く
  • 喉に詰まらせない程度まで刻む
  • 与える前にしっかり冷ます
  • 少しずつ与える
  • 毎日与えない

豚肉は犬の健康維持に役立つ食材ですが、与え方には注意が必要です。

必ず加熱する

生肉は寄生虫や雑菌がついている可能性が高いため、必ず加熱してから与えるようにしましょう。消化器官に負担がかかるだけでなく、命に関わるケースもあります。

脂身は取り除く

豚肉の脂身は犬の消化器官に負担を与えるだけでなく、肥満のリスクも高まります。脂身がついている場合は、必ず取り除くようにしましょう。

喉に詰まらせない程度まで刻む

豚肉は火を通すと硬くなることがあります。特にあごの小さい小型犬などは、細かく噛み切るのが難しいです。のどに詰まってしまう可能性もあるので、与える前に刻むようにしましょう。

与える前にしっかり冷ます

犬は熱いものを自分で冷ますことができません。加熱調理した後は、必ず冷ましてから与えるようにしましょう。

少しずつ与える

豚肉を食べると、アレルギー反応を引き起こす犬も中にはいます。アレルギーの有無や消化機能は個体差があるので、少しずつ与えるのが望ましいです。仮に異変が現れたときは、すぐに動物病院へ連れて行き医師の診察を受けましょう。

毎日与えない

犬の消化吸収機能は人間よりも低いため、タンパク質や脂質を取りすぎると負担がかかってしまいます。また、脂質の過剰摂取は、肥満や膵炎(すいえん)を引き起こすリスクが高いです。体内の炎症が増え、老化を促進してしまうケースもあります。

そのため、豚肉は特別な日だけ与えるようにしましょう。主食のドッグフードにトッピングする程度で与えるのが最適です。

犬に豚肉を与える際によくある質問

犬に豚肉を与える際によくある質問として、以下の5つが挙げられます。

  • 犬に豚肉はどれくらい与えても大丈夫?
  • 子犬やシニア犬に与えても大丈夫?
  • 犬に豚肉を与える際におすすめの調理法は?
  • ベーコンやハムなどの加工肉を与えても大丈夫?
  • 愛犬が生の肉を食べてしまったときの対処法は?

それぞれの質問に対する回答を以下で紹介します。

犬に豚肉はどれくらい与えても大丈夫?

犬に豚肉を与えても問題がありませんが、量に注意が必要です。豚肉には脂身が多量に含まれていることが多く、食べすぎると肥満や膵炎(すいえん)を引き起こすことがあります。

また、消化不良で下痢や嘔吐が起こるケースも多いです。そのため、愛犬の体重によって豚肉の量を調節しましょう。

超小型犬 約7.5〜15g
小型犬 約22.5g
中型犬 約30g
大型犬 約37.5〜45g

以上はあくまでも目安となります。消化機能や太りやすさは個体差があるため、愛犬の様子を見ながら与えるようにすることが重要です。

子犬やシニア犬に与えても大丈夫?

子犬やシニア犬に豚肉を与えるのは、あまりおすすめできません。消化機能が低いため、下痢や嘔吐などを引き起こす可能性があります。

消化器症状によって、脱水症状や食欲不振につながるケースも多いです。体力が消耗すると子犬やシニア犬は命に関わる事態になることもあるので、豚肉を与えるのは避けた方が無難です。

犬に豚肉を与える際におすすめの調理法は?

犬に豚肉を与える際は、茹でる調理方法が最もおすすめです。焼く方が脂質は落ちますが、肉が硬くなってしまいます。茹でることで肉が硬くなりすぎず、適度に脂質を落とせます

ベーコンやハムなどの加工肉は与えても大丈夫?

ハムやベーコンなどの加工肉を犬に与えるのはやめましょう。塩分が強く、多くの脂質を含んでいます

肥満リスクが高まるだけでなく、にんにくなど犬が摂取してはいけない成分が含まれているケースもあります。そのため犬が誤って食べないように、飼い主さんは十分な注意が必要です。

愛犬が生の豚肉を食べてしまったときの対処法は?

愛犬が生の豚肉を食べてしまった場合は、まず「いつ・どのくらい食べたのか」を記録しましょう。このような情報は、獣医師が診察する際に非常に役立ちます。食中毒の恐れもあるので、すぐに動物病院へ連れていきましょう。

生の豚肉を食べてすぐの場合は、嘔吐処置で対応するのが一般的です。嘔吐処置しても吐かない場合や食べてから時間が経っている場合は、胃洗浄によって胃内を綺麗にすることもあります。

調理法や量に注意して愛犬に豚肉を食べさせよう

今回は、犬に豚肉を与える際のメリットやおすすめの部位などについて詳しく解説しました。豚肉はタンパク質やビタミンなど、健康維持に役立つ栄養素を多く含んでいます。

しかし、脂質が多く含まれているので、脂身が少ないヒレやレバーなどを与えるのが望ましいです。モモや肩肉などを与える際は、必ず脂身を取り除くようにしましょう。

また、与える量も愛犬のサイズや消化機能によって調節することが大切です。ぜひ今回の記事を参考にして、愛犬に豚肉を与えてみてください。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

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