老犬ホームはどんな施設? 介護サービスや料金・入所条件や手続きを解説

「老犬ホームってどんな施設?」
「老犬ホームのサービスを知りたい」
「老犬ホームに入れる条件は?」

愛犬の老化や病気で飼い主さんの負担が大きくなったときに、頼りになるのが老犬ホームです。愛犬の介護が大変で、老犬ホームの利用を検討している飼い主さんも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、老犬ホームのサービス内容や入所条件、手続き方法などについて詳しく解説します。料金内訳や選ぶときのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

老犬ホームとはどんな施設?

老犬ホームとは、飼い主さんの代わりに愛犬のお世話をしてくれる施設です。動物愛護法では、飼い主さんが愛犬の面倒を生涯見ることが義務付けられていますが、事情によってお世話ができなくなることもあります。

そのようなときに頼りになるのが、老犬ホームです。施設のスタッフは「ペットケアマネージャー」や「老犬介護士」などの資格を持っているため、安心して預けられます。

老犬ホームはロングステイの他に、日帰りするデイケアや数日だけのショートステイがあるため、飼い主さんの事情や愛犬の状態に合わせて決めると良いでしょう。

老犬ホームで受けられるサービス

老犬ホームは、老犬の介護やケアを行ってくれる施設です。具体的には、以下のようなサービスを受けられます。

  • 散歩
  • 食事
  • 排泄
  • おむつ交換
  • 遊び
  • リハビリ
  • マッサージ
  • トレーニング

老犬ホームは介護が必要な犬を預かっているため、スタッフが24時間体制でサービスを提供しています。

老犬ホームの入所条件

老犬ホームの入所条件は施設によって異なりますが、10歳以上を条件として設定しているところが多いです。

その他、病気や障害、大型犬などに対して制限を設けている場合も少なくありません。老犬ホームを選ぶ際は、まず施設の入所条件を確認することが大切です。

老犬ホームの料金内訳

老犬ホームの料金内訳は、以下の通りです。

  • 入所金
  • 基本料金
  • 介護料金
  • 預り金
  • その他

料金は預ける期間によって、大幅に変動します。期間が長くなればなるほど、費用は高額になりがちです。また、長期プランは年単位での契約となるため、まとまったお金が必要になります。

入所金

入所金とは、老犬ホームに預ける際に支払う費用です。施設の中には、入所金がないところもあります。10〜50万円程度が相場ですが、老衰によって入所してから数ヶ月で亡くなった場合でも一般的に返金はされません。

入所金の金額だけでなく、返金規定に関してもしっかり確認しておくことをおすすめします。

基本料金

基本料金とは、施設で預かるのにかかる費用です。契約期間は6ヵ月が一般的ですが、1ヶ月、3ヵ月、1年などの設定もあります。

半年の場合、35〜90万円が相場です。長い契約ほど月あたりの基本料金は安くなりますが、途中で亡くなった場合でも返金されるケースは少ないです。

介護料金

介護料金は、毎日の介護にかかる費用です。基本料金とは別に設定している場合が多く、愛犬の状態によって料金が異なります。介護の必要性が高いほど料金も高くなります。

預り金

預かり金とは、入居中の医療費に当てる費用です。預かる期間にもよりますが、3〜17万円が相場です。一時的に預かるお金なので、未使用分は退去時に全額返金となります。

その他

これまでの料金以外に、トリミング代やシャンプー代、予防接種代などがかかります。基本料金に含まれている場合もあるため、事前に確認することが大切です。

老犬ホームに入所するまでの手続き

老犬ホームに入所するまでの手続きは、以下のステップに沿って行います。

  • 問い合わせ
  • 施設の見学
  • 申込〜契約
  • 送迎〜入所

事前に流れを把握しておくと、入所までの手続きがスムーズに進むでしょう。

問い合わせ

まずは候補の施設に対して、問い合わせをします。電話相談やメール相談では、飼い主さんの要望や愛犬の状態を聞かれるため、あらかじめ明確にしておくことをおすすめします。何か疑問がある場合は、この時点で確認しておくと安心です。

施設の見学

老犬ホームを選ぶときは、事前に見学することをおすすめします。施設の雰囲気や大きさなどは、実際に見ないと分かりづらいためです。また、見学することで、より安心して愛犬を預けられるようになります。

申込〜契約

施設のサービスやプランなどに問題がなければ、契約に進みます。実際に預かる際は、ワクチン証明書や狂犬病予防接種証明書などの提出が求められる場合がほとんどです。

送迎〜入所

飼い主さんの都合に合わせて入所日を決定し、老犬ホームに愛犬を連れていきます。施設によっては自宅までのお迎えも可能ですが、高速料金や燃料代などを負担する必要があります。

老犬ホームを選ぶときのポイント

老犬ホームを選ぶときのポイントとして、以下の5つが挙げられます。

  • 運動できる環境があるか
  • 行きやすい場所にあるか
  • 運営体制は整っているか
  • 施設の設備は充実しているか
  • 体験コースが用意されているか

老犬ホームは多くありますが、それぞれ特徴が異なります。預けてから後悔しないためにも、あらかじめ選定ポイントを押さえておくことが大切です。

運動できる環境があるか

病気や老化で上手く歩けない場合でも、可能な限り適度な運動は必要です。適度な運動は筋力の低下を防ぐため、健康寿命の延伸に良い影響を与えます。施設を選ぶ際は、運動できる環境があるかどうかを確認しましょう。

運動する場所は芝生が望ましいです。芝生であれば足腰の負担が軽減されるうえ、自然の匂いを嗅いだり、太陽の光を浴びたりすることもできます。

行きやすい場所にあるか

愛犬を施設に預けたとしても、飼い主さんは定期的に会いたいはずです。そのため、施設が行きやすい場所にあるかどうかも重要な選定ポイントになります。

また、施設によって愛犬に会える曜日や時間帯が異なるので、その点もしっかり確認しておきましょう。

運営体制は整っているか

施設内にカメラが設置されていたり、24時間スタッフが見てくれたりする施設だと、安心して愛犬を預けることができます。施設の運営体制だけでなく、近隣に動物病院があるかどうかも大切です。

施設の設備は充実しているか

施設に空調管理や消臭対策など、愛犬が快適に過ごせる環境かどうかも重要です。現在は、動物愛護法によって犬のサイズごとのゲージのサイズが定められています。このような点も、見学時に確認することをおすすめします。

体験コースが用意されているか

老犬ホームは初期費用が多くかかるため、体験コースが用意されている施設の方が安心です。実際に愛犬を預けたうえで、契約するかどうか判断することができます。

なお、体験コースの日数は施設によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

老犬ホームに関してよくある質問

老犬ホームに関して疑問がある飼い主さんも多いです。よくある質問として、以下の3つが挙げられます。

  • 老犬だけでなく愛犬も預けられる?
  • 老犬ホームに預けても愛犬に会える?
  • 老犬ホームに預けた後の生活は?

あらかじめ疑問を解消しておくことで、安心して愛犬を老犬ホームに預けられるようになります。

老犬でなくても預けられる?

老犬ホームは、介護が必要な老犬向けの施設です。そのため、10歳以上を入所条件として設定しているところが多いですが、年齢に関わらず預かっているところもあります。また、犬の状態で入所できるかどうか決まるケースも多いです。

老犬ホームに預けても愛犬に会える?

老犬ホームの営業時間内であれば、いつでも好きなときに会える施設がほとんどです。ただし、面会方法が限られているところもあるので、事前に確認しておきましょう。

老犬ホームに預けた場合の生活は?

老犬ホームでの生活は施設によって異なりますが、スケジュールの一例は以下の通りです。

  • 8:30 トイレ・運動
  • 10:00 朝食
  • 11:00 朝寝・ケア
  • 13:00 施設に預けられている犬と一緒に遊ぶ
  • 15:00 散歩・運動
  • 16:00 夕食
  • 17:30 就寝
  • 21:00 夜のトイレ・ケア
  • 24:00 見回り

犬の状態によってリハビリなども行われます。また、脳のトレーニングを取り入れている施設も多いです。

リハビリがメインの施設もあれば、ケアがメインとなる施設もあるため、愛犬に適した場所を選んであげましょう。

愛犬に介護が必要になったら老犬ホームも検討しよう

今回は、老犬ホームについて詳しく解説しました。老犬ホームでは飼い主さんの代わりに、愛犬の介護やケアをしてくれます。ただし、老犬ホームによって特徴が異なるため、しっかり比較した上で選ぶことが大切です。

ここで紹介した選定ポイントを確認し、愛犬に合った施設を選びましょう。体験コースが用意されている施設であれば、実際に愛犬を数日間預けてから判断できます。

愛犬の介護は飼い主さんの負担が大きくなるため、シニア期に入ったら老犬ホームの利用も検討してください。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

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