ミニチュアダックスフンドは、小さくて可愛らしい見た目から人気の犬種です。でも飼ってみたいと考えている方は、次のような疑問を持っていないでしょうか。
「ミニチュアダックスフンドの性格は?」
「ミニチュアダックフンドの飼い方のコツは?」
「ミニチュアダックフンドがなりやすい病気やケガは?」
ミニチュアダックスフンドを飼うなら、自分と相性が良いのか事前に把握しておく必要があります。また、飼い方のコツを理解しておけば、住みやすい環境をつくれるでしょう。
そこで今回は、ミニチュアダックスフンドの性格や飼い方のコツ、なりやすい病気やケガについて詳しくお伝えしていきます。飼う前に知っておきたい情報なので、ぜひご一読ください。
ミニチュアダックスフンドってどんな犬?特徴を紹介
足が短く、可愛らしい見た目をしているミニチュアダックスフンドですが、具体的にどんな犬種なのでしょうか。ここでは、以下の内容を詳しくお伝えしていきます。
- ミニチュアダックスフンドの歴史について
- ミニチュアダックスフンドのサイズについて
- ミニチュアダックスフンドの被毛や毛色について
- ミニチュアダックスフンドの性格について
- ミニチュアダックスフンドの寿命について
ミニチュアダックスフンドの歴史について
ミニチュアダックスフンドの歴史は、1888年に狩猟犬として繁殖されたのがきっかけです。ドイツの狩猟犬のなかでも優秀な犬種とされており、徐々に家庭でも親しまれるようになっていきました。
ダックスとはドイツ語で「アナグマ」を意味しており、フントは「猟犬」を指しています。過去にはアナグマ猟で重宝していた猟犬でした。短い手足は、アナグマの巣穴を掘り出すために適していたと言われています。
ミニチュアダックスフンドのサイズについて
ダックスフンドのサイズは、「ダックスフンド(スタンダード)」「ミニチュアダックスフンド」「カニーンヘンダックスフンド」の3つに大きく分類されています。
まずダックスフンド(スタンダード)は、胸囲35cmを超える犬種のことで体重は9kg程度になります。比較的大きな部類のダックスフンドです。
次にミニチュアダックスフンドは、生後15ヵ月を過ぎた時点の胸囲が30~35cmの個体を指しています。一般的にペットショップに多いのがこのサイズです。
カニーンヘンダックスフンドが、生後15ヵ月を過ぎた時点で胸囲30cm以下の個体を指しています。3つの種類のなかでも、最も身体のサイズが小さいです。
ミニチュアダックスフンドは、身体のサイズによって種類が異なります。飼育する際の参考にしてみてください。
ミニチュアダックスフンドの被毛や毛色について
ミニチュアダックスフンドは、毛質によって被毛タイプが異なります。被毛タイプは主に3種類あり、短毛なのが「スムースコート」、長毛なのが「ロングコート」、毛質がくるっとカールしているのが「ワイヤーコート」です。
被毛タイプによって、日頃のお手入れの方法や頻度が異なります。それぞれの被毛タイプに合わせて、適切なお手入れを行うことが大切です。また、ミニチュアダックスフンドは毛色の種類も豊富なのが特徴となっています。
毛色はレッド・ブラックタン・チョコレートタン・ダップルなどさまざまです。ペットショップやブリーダーでは、さまざまな毛色のミニチュアダックスフンドを取り扱っているので、好みの種類がいないかチェックしてみてください。
ミニチュアダックスフンドの性格について
ミニチュアダックスフンドは、友好的で穏やかな性格をしています。人に慣れており、飼い主に甘えるような一面を見せる子も多いです。
なかには抱っこが好きな子もおり、飼い犬として人気が高いのも頷けます。大人しい性格をしていることから、室内飼いに向いている犬種です。初めて犬を飼う方にもおすすめの犬種でしょう。
ミニチュアダックスフンドの寿命について
寿命は個体差によるものが大きいですが、ミニチュアダックスフンドは平均13~16歳まで生きると言われています。小型犬ほど長生きすると言われているので、ミニチュアダックスフンドは他の犬種と比べて寿命が長いです。
日頃の生活によって寿命は大きく変わってきます。ミニチュアダックスフンドと一緒に暮らすなら、室内環境を整えて過ごしやすい状態にしてあげてください。
ミニチュアダックスフンドの飼い方のコツ
初めて犬を飼う方は、どのようにミニチュアダックスフンドを育てれば良いのか不安に思うことがあるでしょう。ここでは、以下の飼育ポイントを解説していきます。
- 適度な運動をさせる
- しつけで無駄吠えをコントロールする
- 足腰への負担を意識する
- 被毛タイプに合わせてブラッシングする
- フードは粒が小さいものを選ぶ
それぞれを具体的に解説していくので参考にしてみてください。
適度な運動をさせる
身体が小さいといっても、毎日適度な運動をさせないと肥満になってしまいます。散歩時間は20分程度を目安に、愛犬に無理させないよう歩かせることが大切です。ただし、長時間の運動は身体が小さいミニチュアダックスフンドにとっては負担になります。
特に椎間板ヘルニアになりやすい犬種なので、無理な運動は寿命を縮める原因になるでしょう。日頃から愛犬の様子を確認した上で、散歩時間を調整してください。
しつけで無駄吠えをコントロールする
ミニチュアダックスフンドは、外部からの刺激に反応しやすい性質を持っています。そのため、他の犬種と比較して吠えやすい子が多いです。無駄吠えは騒音トラブルに繋がるケースがあるため、子犬のうちにしつけをして吠えをコントロールする必要があります。
吠えをコントロールするコツは、人や他の犬と触れ合う機会を増やすことです。たくさんの人や犬と触れ合えば、社会性が身につくので無駄吠えが少なくなります。子犬の頃の方が効率よくしつけられるので、早めに多くの人や犬と触れ合わせていきましょう。
足腰への負担を意識する
ミニチュアダックスフンドは、小柄な犬種であるため無理な運動は足腰に負担がかかります。また、自宅の床がフローリングの場合は爪が滑ってしまうので、足をくじく恐れがあるでしょう。
フローリングの場合は、滑りにくい素材の床に変えるなどの工夫が必要です。特にミニチュアダックスフンドは、椎間板ヘルニアになりやすい犬種なので、生活環境を整えて足腰への負担を減らしてあげるようにしましょう。
被毛タイプに合わせてブラッシングする
ミニチュアダックスフンドは3つの被毛タイプがあります。被毛タイプに合わせて適切なブラッシングを意識しないと、皮膚病などの症状に悩まされる可能性があるでしょう。
スムースコート
スムースコートは、定期的にブラッシングを心掛けるだけでなく、散歩後は毛の表面を濡れたタオルで拭いてあげてください。散歩後は砂や花粉などが付着しているため、綺麗にお手入れしないと毛が汚れてしまう恐れがあります。
ロングコート
ロングコートの場合は、毛が長いことから毎日ブラッシングしないと、毛が絡まってしまう恐れがあるでしょう。また、毛にゴミやダニなどが絡まることもあるので、定期的にシャンプーやトリミングを行ってください。
ワイヤーコート
ワイヤーコートの場合は、スリッカーやブラシを使って定期的なブラッシングを行ってください。また、毛が汚れているようなら、都度シャンプーしてあげることも大切です。口の周辺は食べかすが付きやすいので、食事後の状態を見て拭いてあげてください。
フードは粒が小さいものを選ぶ
ミニチュアダックスフンドは身体のサイズが小さいため、フードの粒は小さいものを選択してください。粒が大きいと、うまく飲み込めず食欲不振に繋がる恐れがあります。
できるだけ粒が小さいフードを選ぶか、水でふやかすなどして食べやすいよう工夫してあげることが大切です。
ミニチュアダックスフンドがなりやすい病気やケガ
ミニチュアダックスフンドを飼育するなら、病気やケガにならないよう細心の注意を払う必要があります。ミニチュアダックスフンドがなりやすい以下の病気やケガを知っていれば、早期発見に繋がるでしょう。
- 椎間板ヘルニア
- 関節炎
- 白内障
- 歯周病
- 膀胱結石
それぞれの病気やケガについて詳しく解説するので、参考にしてください。
椎間板ヘルニア
小柄なミニチュアダックスフンドは、肥満や運動のさせすぎが原因で椎間板ヘルニアになる可能性が高いです。特に肥満になれば、足腰への負担が大きくなるので、発症リスクは高くなります。
日頃から散歩をさせて身体を動かせることが大切です。ただ、散歩時間が長いなど、運動量が多いと椎間板ヘルニアのリスクが高くなります。そのため、適切な散歩時間を把握した上で、無理なく運動をさせてあげてください。
関節炎
足が短いため、関節炎になりやすいのがミニチュアダックスフンドの特徴です。関節に負担がかかりやすい階段や段差が自宅に多い場合は、足腰への負担が少ないよう工夫する必要があります。
足腰への負担を軽減させる方法は、緩衝材を床に敷くなどがおすすめです。運動のさせすぎも関節炎が生じる原因になるので、愛犬の様子を細かくチェックした上で運動をさせてあげましょう。
白内障
加齢に伴い発症することが多いのが白内障です。黒目部分が白くにごるのが特徴のひとつです。白内障になると徐々に視界が悪くなっていき、まっすぐ歩けなくなることがあります。物によくぶつかるなど、愛犬の様子に違和感を覚えたときは病院で診察を受けてください。
白内障は目を見れば症状が出ているのか、判断しやすい病気です。普段から愛犬の様子を確認していれば気付ける病気なので、早めに治療を施してあげてください。
歯周病
歯に細菌が溜まることで石灰化するのが歯周病です。人間と同じように、犬も歯周病になる可能性はあります。歯周病が悪化すれば、歯が抜ける恐れがあるので注意が必要です。
日頃から歯を磨いて細菌が溜まらない口内環境を保つことが、有効な手段になります。ただし、犬は歯磨きに慣れるまで嫌がることが多いです。徐々に歯磨きに慣れるように、しつけをしていきましょう。
膀胱結石
膀胱結石は膀胱に石ができることで起きる病気です。膀胱結石になれば、排尿のときに痛みを感じることがあります。排尿を躊躇ってしまう犬も多いので、膀胱結石と思われる症状が出ているときは早めに病院で診察してもらってください。
ミニチュアダックスフンドを迎える方法
ミニチュアダックスフンドを迎え入れる方法は、主に以下の3つです。
- ペットショップ
- ブリーダー
- 里親
自分に合った方法を選択できるように、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
ペットショップ
最寄りのペットショップに足を運べば、ミニチュアダックスフンドを迎え入れることができます。子犬の頃から育てられるので、成長を楽しみながら一緒に過ごせるでしょう。
ただ、どんな親犬から生まれてきたのか判断できないので、性格や特徴がわからないケースが多いです。
ブリーダー
ミニチュアダックスフンドを専門に取り扱っているブリーダーを尋ねれば、自分好みの犬を迎え入れられる可能性があります。
親犬の性格から子犬の性格が判断しやすいので、自分との相性を見極めやすいのが特徴です。実際に子犬の姿を見た上で、家族に迎え入れるのか検討できます。ただし、場所によっては自宅から遠いケースがあるので、移動距離について把握しておくことが大切です。
里親
保護施設の譲渡会に参加すれば、気に入った犬を迎え入れることができます。しかし、譲渡会に参加する犬の種類はさまざまで、希望通りの犬種を迎え入れられるかわかりません。
基本的に保護されたミックス犬が多いので、「ミニチュアダックスフンド以外は考えていない」という方にはおすすめできない方法です。
ミニチュアダックスフンドの飼育費用
ミニチュアダックスフンドを家族に迎え入れるなら、年間にかかる費用について理解しておく必要があります。飼育にかかる主な費用は、次のとおりです。
- フード・おやつ
- 診察・保険料
- 生活日用品
具体的な飼育費用について紹介していくので、参考にしてください。
フード・おやつ
ミニチュアダックスフンドを家族に迎え入れるなら、毎日のフードやおやつなどの食費が必要です。食費は平均で年間5~6万円程度はかかってくるでしょう。
ただし、選ぶフードやおやつによって費用が変わってくるので、予算を決めた上でどのような商品を選ぶのかを検討する必要があります。
診察・保険料
愛犬の診察や毎月の保険料も、飼育する上で無視できない出費です。診察費用は年間平均5~6万円程度、保険料は年間平均4~5万円程度かかります。長年一緒に暮らす家族になるので、病院での診察費用や保険料はしっかり視野に入れておくことが大切です。
生活日用品
ミニチュアダックスフンドの飼育には、さまざまな日用品が必要です。食費と同じように、選ぶ商品によって費用は異なりますが、年間平均6〜8万円はかかるでしょう。家計を考慮して、どのような商品を購入するのかを検討してください。
ミニチュアダックスフンドの特徴や飼育方法を理解しておこう
ミニチュアダックスフンドは、友好的で人懐っこい性格をしています。初めて犬を飼育するという方にも、おすすめの犬種です。飼育する際には毎日の散歩やブラッシングを心掛けて、ストレスを溜めないよう配慮してあげましょう。
また、足が短い犬種なので、椎間板ヘルニアなどにかかりやすい特徴を持っています。他にも、関節炎や白内障になりやすいので、日頃から体調管理は徹底しましょう。
今回紹介した飼い方のコツを参考に、ミニチュアダックスフンドが過ごしやすい環境をつくってあげてください。
執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季
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