ミニチュアダックスフンドの平均寿命は何歳? 長生きのコツや注意すべき病気

「ミニチュアダックスフンドの寿命は?」
「ミニチュアダックスフンドを長生きさせるコツは?」
「ミニチュアダックスフンドを飼うなら気を付けたい病気は?」

ミニチュアダックスフンドを家族に迎え入れたいと考えている方は、平均寿命や長生きのコツを知っておきたいはずです。

そこで今回は、ミニチュアダックスフンドの平均寿命や長生きのコツ、かかりやすい病気について詳しくお伝えしていきます。ミニチュアダックスフンドを飼う前に知っておくべき大切な情報なので、ぜひご一読ください。

ミニチュアダックスフンドの平均寿命は?最高齢も紹介

まずはミニチュアダックスフンドの寿命に関する、以下の内容について解説していきます。

  • ミニチュアダックスフンドの平均寿命
  • ミニチュアダックスフンドの最高齢
  • シニア期はいつから?

ミニチュアダックスフンドの平均寿命

ミニチュアダックスフンドの平均寿命は12〜16歳です。犬全体の平均寿命は10〜13歳なので、比較的長生きする犬種であることがわかります。

ただし、散歩の時間が短いなど、運動させる機会を減らしてしまうと病気にかかるリスクが高くなるので注意してください。適度に運動をさせて、健康を保ってあげることが重要です。

ミニチュアダックスフンドの最高齢

ミニチュアダックスフンドの最高齢は21歳114日です。これはギネス記録にも選ばれています。

ミニチュアダックスフンドは平均寿命よりも長く生きるケースも珍しくないので、一緒に過ごせる時間は長いです。家族として迎える場合は、長くお世話が必要になることも理解しておきましょう。

シニア期はいつから?

ミニチュアダックスフンドのシニア期は一般的に7歳頃、高齢期は10歳頃から訪れると言われています。

シニア期に入ったと感じる瞬間はさまざまですが、毛色が薄くなったり白くなったりするのが老化のサインです。毛並みも乱れやすく、艶が少なくなるのも特徴となっています。

高齢期になれば、食べる量が少なくなったり睡眠時間が増えたりすることも少なくありません。少しでも様子がおかしいと感じたときは、病気の可能性があるので早めの受診を心掛けてください。

ミニチュアダックスフンドの健康寿命を延ばすコツ

ミニチュアダックスフンドと長く一緒に過ごすためには、健康寿命を延ばすことが大切です。健康寿命を延ばす主なコツは、次のとおりです。

  • 定期的に健康診断を受ける
  • こまめにブラッシングを行う
  • 適度に運動させる
  • 過ごしやすい室内環境に整える
  • 口内ケアを行う
  • ストレスケアを徹底する

具体的に、どのようなアクションを起こせば良いのか詳しく解説していきます。

定期的に健康診断を受ける

健康寿命を延ばすためには、動物病院での定期的な健康診断が欠かせません。表面上ではわからない病気はたくさんあるため、健康診断で早期に発見することが大切だからです。病気を早期に発見できれば、治療にかかる時間も短く済みます。

比較的健康な青年期までは、1年に1回程度の健康診断で問題ありません。しかし、シニア期や高齢期になれば、潜在的な病気が発症している恐れがあるため、半年に1回程度は健康診断を受けてください。

こまめにブラッシングを行う

ミニチュアダックスフンドの健康寿命を延ばしたいなら、こまめなブラッシングを心掛けてください。毛並みを綺麗に整えることで、毛玉の発生を防げます。

毛玉が出来てしまうとその部分の血行の流れが悪くなり、体調不良の原因になる恐れがあるため、ブラッシングは重要です。特に長毛のミニチュアダックスフンドは、毛が絡みやすいので欠かさないようにしましょう。

適度に運動させる

ミニチュアダックスフンドは祖先が狩猟犬と言われているので、毎日適度な運動をさせないと病気のリスクが高まります。ほかにも、ストレスが溜まったり肥満になったりする恐れがあるので注意が必要です。

ただし、ミニチュアダックスフンドの身体的特徴として胴長短足ということもあり、運動のさせすぎは腰を痛める原因になります。10〜15分程度の散歩に留めておき、それ以上長い散歩は避けたほうが賢明です。

過ごしやすい室内環境に整える

犬の爪が滑ってしまうと、躓いたりこけたりする原因になります。そのため、自宅がフローリングの場合は、できるだけカーペットを敷くなどして滑り対策を講じることが大切です。

毎日過ごす場所だからこそ、ミニチュアダックスフンドに合わせて室内環境を整えないと、ストレスやケガの原因になる恐れがあります。他にも、高い場所にはスロープを設置するなどして、愛犬が行動しやすい環境に整えることが大切です。

口内ケアを行う

人間と同様に、犬も毎日の口内ケアは病気を防ぐために必要です。特に歯石が溜まってしまうと、虫歯や歯周病の原因になります。

犬は警戒心が強いため、いきなり歯磨きをしようとしても嫌がる可能性が高いです。できるだけ子犬の時期から歯磨きに慣れさせておきましょう。どうしても歯磨きが苦手な子の場合は、噛むだけで口内ケアができるデンタルグッズなどを利用するのがおすすめです。

ストレスケアを徹底する

日頃からこまめにコミュニケーションを取るなどして、ミニチュアダックスフンドのストレスケアを徹底してあげてください。

ストレスは蓄積されると、病気や体調不良を引き起こす原因になります。適度に愛犬とコミュニケーションを取り、遊んであげることでストレスを緩和させてあげましょう。

また、普段からコミュニケーションのために身体を触れば、病気やケガなどの異変にいち早く気付ける可能性が高くなります。

ミニチュアダックスフンドの食事に関する注意点

愛犬のミニチュアダックスフンドを長生きさせるためにも、日頃の食事には十分に配慮しなくてはなりません。食事に関する注意点を把握しておき、日頃から健康を意識した生活を送らせてあげましょう。

ライフステージに合わせて食事内容を変える

いつまでも健康な身体を維持してもらうためにも、ライフステージに合わせた食事を与えることが大切です。ミニチュアダックスフンドのライフステージは、大きく分類すると「子犬期」「青年期・壮年期」「シニア期」になります。

それぞれのライフステージには、どのような食事を与えるのが良いのか、詳しく確認していきましょう。

子犬期

まず身体が出来上がっていない子犬期には、正しく成長を促すために骨や筋肉の形成に必要な栄養素が欠かせません。骨や筋肉を形成させるために、タンパク質や炭水化物、ミネラルが豊富に含まれている食事を与えましょう。

バランスよく栄養を与えれば、病気やケガをしにくい身体に育ちます。また、子犬期は腸内環境が安定していない子も多いので、消化の良い食事を与えることも大切です。消化吸収を促すためにも、食物繊維がしっかり含まれている食事を選びましょう。

青年期~壮年期

身体の成長が落ち着く青年期〜壮年期に入ると、子犬期と同じ食事では肥満の原因になる恐れがあります。摂取カロリーを減らすためにも、できるだけヘルシーな食事を与えてあげましょう。

肥満になれば、足が短いミニチュアダックスフンドの身体には大きな負担となります。足の関節炎や椎間板ヘルニアを誘発させるリスクがあるので、食事のカロリーには十分注意してください。

シニア期

シニア期に入ると、徐々に食欲が失われていく犬もいます。そのため、消化吸収が良い食事を与えるのがおすすめです。

フードが大きいと食べるのが大変になるので、できるだけ小さく刻んで与えてあげるなどの工夫もしてあげましょう。腎臓に問題を抱えていなければ、タンパク質を中心としたバランスの良いフードを与えてください。

ミニチュアダックスフンドがかかりやすい病気

ミニチュアダックスフンドの健康を維持するためには、以下のかかりやすい病気について把握しておくことが大切です。

  • 椎間板ヘルニア
  • 外耳炎
  • 進行性網膜委縮(PRA)
  • 白内障
  • クッシング症候群
  • 洞不全症候群
  • アレルギー性皮膚炎

それぞれの病気について、詳しく解説していきます。

椎間板ヘルニア

背骨にある椎間板が変形することで、痛みや麻痺が伴う病気が「椎間板ヘルニア」です。うまく運動や行動が取れなくなる恐れがあるので、早めの治療が肝心となってきます。

特に胴長短足のミニチュアダックスフンドは、腰を痛めやすく椎間板ヘルニアになりやすいので注意が必要です。

自宅の床がフローリングや段差が多いと、足腰への負担が大きくなり、発症するリスクが高くなります。室内環境を整えてあげて、足腰への負担を減らしてあげましょう。

外耳炎

耳の入口付近から鼓膜までの部分に炎症が発生し、かゆみや痛みが伴う病気が「外耳炎」です。発症する原因はさまざまあり、細菌感染やアレルギーなどが要因となるケースが多いでしょう。

外耳炎は見た目にも荒れていたり汚れていたりするので、観察すれば病気に気付けるはずです。症状が出ているときは、速やかに動物病院へ足を運び、薬を処方してもらってください。

進行性網膜委縮(PRA)

眼球の網膜が何らかの理由で傷つけられて、視力が低下する病気が「進行性網膜委縮(PRA)」です。症状が悪化すると、失明のリスクもあるので注意が必要になります。

発症する原因の多くは遺伝と言われているので、日頃から気を付けていても発症が避けられない場合が多いです。愛犬の目の調子が悪いなど、異変を感じたときは速やかに動物病院で診察してもらってください。

白内障

目のなかにある水晶体が白く変色する病気が「白内障」です。白く濁っているような見た目になるので、発症すればわかります。徐々に視力が低下していくので、症状が悪化すると歩行中に物にぶつかる恐れがあるでしょう。

年齢を重ねることで発症リスクが高くなりますが、年齢が若くても症状が出る可能性はあります。その場合は遺伝が関係しているケースが多いです。

クッシング症候群

副腎のコルチコステロイドホルモンが過剰分泌されることで発症する病気が「クッシング症候群」です。発症すれば、肥満や糖尿病を引き起こす原因になります。

見た目から病気を特定することは難しいので、定期的に動物病院で診察してもらい、早期発見に努めることが大切です。

洞不全症候群

心臓にある洞房結節の働きが悪くなり、不整脈になる病気が「洞不全症候群」です。症状が悪化すれば、心不全や虚脱などの症状が出る恐れがあります。

愛犬の普段の様子から病気を特定することは難しいので、定期的に健康診断を受けておき、病気の早期発見を目指しましょう。

アレルギー性皮膚炎

人と同じように、犬にもアレルギー物質によるアレルギー性皮膚炎が発症することがあります。症状はさまざまで、皮膚に炎症が起きたりかゆみが生じたりすることが多いです。何度もかゆい場所をかいてしまい、脱毛することもあります。

アレルギーの原因は食べ物以外にもハウスダストや花粉などが考えられるので、生活環境には十分に配慮してください。

ミニチュアダックスフンドが老化したときのサイン

ミニチュアダックスフンドの老化が進んだときには、状態に合わせた対応が必要です。そのためには、以下の老化のサインを見逃さずにキャッチしなくてはなりません。

  • 息切れや疲れが出やすい
  • 睡眠時間が変化している
  • 食事量が減っている
  • 口臭が強い
  • 毛艶が悪くなってきている

それぞれのサインについて、詳しく解説していきます。

息切れや疲れが出やすい

老化に伴い、心肺機能が低下していくことがあります。いつもと同じ距離の散歩でも、息切れを起こしたり疲れが出たりなどの症状が出ることがあるでしょう。これがミニチュアダックスフンドの老化のサインのひとつです。

ただし、老化だけが理由ではなく、何らかの病気にかかっている恐れもあります。様子がおかしいと感じたときは、早めに病院で診察を受けてください。

睡眠時間が変化している

老化が進むと、昼夜逆転の生活を始める傾向があります。昼に寝て、夜には遠吠えをするなどの行動が見られるので、睡眠時間もチェックしておくことが大切です。昼夜逆転の生活は、飼い主にも負担がかかる可能性があります。

対策として、飼い主が起きると同時に、愛犬も一緒に起きて朝日を浴びせてあげてください。朝日を浴びることで、生活リズムが整えられます。朝に散歩をするのも効果的です。

食事量が減っている

老化が進むと、食事の量が徐々に少なくなる傾向があります。食事量が少なくなれば、体力低下を招く恐れがあるので注意が必要です。特に朝起きてからすぐはお腹が空いていないことが多いので、少し時間を置いてから食事を用意してあげてください。

また、食事量を減らさない工夫に、1度に与える量を減らして回数を増やす方法があります。

口臭が強い

年齢を重ねれば、歯や歯茎にトラブルを抱えやすくなります。虫歯や歯周病によって口臭が強くなる恐れがあるので、注意深く観察してください。

虫歯や歯周病が進行すれば、抜歯が必要になる恐れがあります。日頃から口内ケアを行い、トラブルが発生しないよう配慮してあげてください。

毛艶が悪くなってきている

加齢によって代謝が落ちると、血行が悪くなるケースが多いです。すると、毛艶も悪くなって毛並みが乱れやすくなります。

毛艶が悪くなれば栄養状態も懸念されるので、気になるときは動物病院で診察してもらってください。

ミニチュアダックスフンドがシニア期に入ったときのケア

ミニチュアダックスフンドがシニア期に入ったら、それまで以上に丁寧なケアが必要です。具体的には、次のようなケアが大切になります。

  • スキンシップをこまめにとる
  • 歯磨きを丁寧に行う
  • 嗅覚を使った遊びを行う
  • 生活環境を変える
  • 年齢に合った食事を与える

それぞれのケアについて、詳しく確認していきましょう。

スキンシップをこまめにとる

シニア期になれば、病気や体調不良になる可能性が高くなります。早期発見のために、日頃からスキンシップをこまめにとり、異常がないか観察してあげてください。

病気は目や口、耳などから症状が出るケースが多いです。日頃からコミュニケーションのために触れておけば、些細な変化にも気付きやすいでしょう。また、ブラッシングの際に全身をチェックしてあげてください。

歯磨きを丁寧に行う

シニア期は、それまで以上に丁寧な歯磨きが必要です。虫歯や歯周病になると、免疫力低下に繋がるので、病気になるリスクは高くなります。

シニア期に入ってから歯磨きを始めるのは、抵抗してしまう子も多く大変です。子犬のうちから歯磨きに慣れさせておくようにしましょう。

嗅覚を使った遊びを行う

犬は嗅覚が発達しているので、年齢を重ねても鼻が利く子が多いです。そのため、嗅覚を利用した遊びをしてあげてください。

おやつを隠して探すゲームや、両手のどちらかにおやつが入っているのか当てるゲームなどは、コミュニケーションの一環にもなります。嗅覚を使った遊びは、愛犬の脳への刺激にも繋がるので認知症予防にも効果的です。

生活環境を変える

シニア期になれば足腰が弱っていく子もいます。愛犬が過ごしやすいように、生活環境を配慮してあげることが大切です。

特にフローリングは、爪が滑りやすいので足腰への負担が懸念されるでしょう。カーペットを敷いたり床材を変えたりして、対策を講じてあげてください。

また、年齢を重ねると睡眠時間が長くなります。普段から睡眠をとる場所にはマットレスを敷いてあげるなどして、関節への負担を軽減しましょう。

年齢に合った食事を与える

シニア期に入れば、青年期と同じような食事は取れなくなる可能性が高いです。食事を工夫してあげて、食欲が落ちないように配慮してあげましょう。

食べやすい食事の与え方としては、フードを細かく刻んで噛みやすくしてあげるなどの対策が有効です。また、食べる体勢によっては足腰への負担が懸念されるので、食器の位置にも気を使ってください。

ミニチュアダックスフンドの健康寿命が伸びるようお世話しよう

愛犬のミニチュアダックスフンドと少しでも長く一緒に居たいなら、長生きできるための工夫が必要です。そのためにも、生活環境の見直しや適度な運動をしっかり行って身体を気遣ってあげてください。

小型犬であるミニチュアダックスフンドは、大型犬よりも平均寿命は長い傾向にあります。ただし、病気やケガの発見が遅れれば寿命が縮まる原因になるため、定期的に動物病院で健康診断を受けさせることが肝心です。

今回お伝えした内容を参考にし、ミニチュアダックスフンドが過ごしやすい環境をつくってあげてください。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

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