犬を飼うとできなくなることが増える? 不便になる理由や生活の変化

「犬を飼うとできなくなることが増える?」
「犬を飼うと不便なことは多い?」
「犬を飼うと生活は変わる?」

これから犬を飼おうとお考えの方は、こんな悩みを抱えていないでしょうか。

癒しを与えてくれる愛犬の存在は大きいものですが、犬を飼うことでできなくなることは想像以上にたくさんあります。

犬を飼ってから「飼うんじゃなかった」と後悔しないように、できなくなることを確認しておきましょう。犬を飼うメリットや飼うのにむいていない人の特徴も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

犬を飼うとできなくなること8選

犬を飼うとできなくなることは、主に以下の8つです。

  • ひとりの時間をゆっくり過ごすこと
  • 自由に使えるお金が減る
  • 長時間の外出ができない
  • 好きなタイミングでの外食や飲み会
  • 旅行先が制限される
  • 電気代の節約
  • 掃除の手を抜くこと
  • 休日の二度寝

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ひとりの時間をゆっくり過ごすこと

犬を飼うとできなくなることのひとつ目は、ひとりの時間をゆっくり過ごすことです。犬は「時間泥棒」と呼ばれるほど、お世話に時間がかかります。

毎日2回の散歩は欠かせませんし、ブラッシングや歯磨き、シャンプーなどのケアも必要です。トイ・プードルやマルチーズなどの犬種は、毎月トリミングに行く必要もあります。

子犬のころはトイレトレーニングなどの、しつけもしなくてはならないでしょう。突然の体調不良で、深夜に病院へ駆けこむ場合もあります。このほかにも、お世話に多くの時間がかかります。

犬を飼うとなると、ひとりでゆっくり過ごしていた時間が奪われてしまうと覚悟したほうがよいでしょう。

自由に使えるお金が減る

犬を飼うとできなくなることの2つ目は、自由に使えるお金が減ることです。ドッグフード代やトリミング代、病院代など、犬の飼育には多くのお金がかかります。

ペット保険のアニコム損害保険株式会社が発表するデータによると、犬の飼育にかかる年間費用は35万7,353円です。なかでも人気の犬種トイ・プードルは飼育費用がもっとも高く、年間費用は37万円となっています。

トイ・プードルの平均寿命15歳から換算すると、生涯飼育費用は555万円です。この金額はあくまで平均値であって、アレルギーや慢性疾患があればさらに多くの費用がかかります。

このように犬を飼うと、自由に使えるお金や時間が減ることを理解しておきましょう。

長時間の外出ができない

犬を飼うとできなくなることの3つ目は、長時間の外出です。犬を飼うと朝から晩まで、丸一日外出するのは難しくなります。

犬は、もともと群れで暮らす生き物です。群れのリーダーである飼い主さんが長時間いない環境は、大きなストレスを与えます。

また散歩や食事の時間を考えると、外出しても早く帰宅しなくてはいけません。そして犬が待っていると思うと、落ち着かず早く帰ってしまうものです。犬を飼うと、たとえ休日であっても丸一日の外出は難しくなるでしょう。

好きなタイミングでの外食や飲み会

犬を飼うとできなくなることの4つ目は、好きなタイミングでの外食や飲み会です。犬を飼うと食事や飲み会に突然誘われても行けなくなります。

「今日、帰りにご飯食べない?」と同僚に誘われても、犬のご飯や散歩を考えると行けません。外食や飲み会に行くのであれば、ペットシッターの予約や食事の用意など事前の準備が必要です。

事前に準備をしても、終電で帰るなど遅い時間まで参加はできません。犬を飼うと「今日は飲みたい気分」と気軽に飲みに行けなくなることを理解しておきましょう。

旅行先が制限される

犬を飼うとできなくなることの5つ目は、旅行先が制限されることです。犬を飼うと旅行先は、車で行ける国内旅行が中心になります。犬を連れて行く場合、飛行機や新幹線などの公共交通機関を使った旅行が難しくなるからです。

10キロ未満の小型犬であれば、キャリーケースに入れて電車に乗車できますが、長時間の移動となるとトイレや鳴き声が気になって利用しにくくなります。

また国内旅行も、ペット可のホテルを探す必要があります。ペット可のホテルは年々増えていますが、中型犬や大型犬の泊まれるホテルは多くありません。犬を飼うと旅行先が制限されることを理解しておきましょう。

電気代の節約

犬を飼うとできなくなることの6つ目は、電気代の節約です。夏はエアコンを24時間つけっぱなしにする日が増え、驚くほど電気代が上がります。

冷房時はエアコンの設定温度を1℃高めに設定すると10%の節電効果があるといわれていますが、犬がいると設定温度を上げて節約することもできません。犬が快適に過ごせる環境は、温度23〜25℃・湿度50〜55%といわれているからです。

犬は体温調整が苦手で、暑さにも寒さにも弱い生き物です。また湿度にも弱く高温多湿の環境にいると、短時間であっても熱中症になる恐れがあります。犬を飼うと電気代が高くなることを覚悟しておきましょう。

掃除の手を抜くこと

犬を飼うとできなくなることの7つ目は、掃除の手が抜けなくなります。犬は抜け毛が多いため、毎日の掃除機は欠かせません。犬種によっては1日1回の掃除機掛けでは、部屋が毛だらけになってしまうこともあるでしょう。

抜け毛以外にも、犬を飼うと家の中は汚れます。水を飲めば周囲に水滴が飛び、トイレに失敗してケージの中が排泄物まみれになることもあるからです。犬はおう吐しやすく、部屋を汚すことも少なくありません。

また家の中に物が散らかっていると誤飲する危険があるため、常に整理し片付けておく必要があります。このように犬を飼うと、掃除が大変になることを理解しておきましょう。

休日の二度寝

犬を飼うとできなくなることの8つ目は、休日の二度寝です。休日であってもゆっくり寝て過ごせなくなります。平日の疲れをとるためにも、ゆっくり寝たいものですが犬には伝わりません。

休日であっても犬はいつも通りの時間に起きて、ご飯や散歩を催促してきます。犬を飼うと、二度寝や朝寝坊ができなくなることを理解しておきましょう。

犬を飼うメリット

できなくなることはたくさんありますが、犬を飼わないと得られないものも少なくありません。ここでは犬を飼う以下のメリットについてお伝えします。

  • 毎日、幸せな気持ちになる
  • 運動不足を解消できる
  • 規則正しい生活になる
  • 交友関係が広がる
  • 命の大切さを感じ責任感が強くなる

それぞれ詳しく紹介します。

毎日、幸せな気持ちになる

犬を飼うメリットは毎日、幸せな気持ちになれることです。ほとんどの飼い主さんが、犬の存在にストレス解消や癒しの効果を感じていると答えています。仕事から疲れて帰ってきても、犬を見て触れ合うだけで自然と笑顔になれるものです。

人間と犬は見つめ合うことで、幸せホルモンとよばれる「オキシトシン」の濃度が体内で上昇することがわかっています。犬を飼えば、見つめ合うだけで幸せな気持ちになれるのです。

運動不足を解消できる

犬を飼うと運動不足が解消され、健康的な生活を送れます。「犬を飼いはじめたら散歩で痩せた」と答える飼い主さんは少なくありません。

ひとりでは継続することの難しい運動ですが、犬の散歩があれば無理なく続けられるでしょう。

規則正しい生活になる

犬を飼うと、規則正しい生活が送れるようになります。お伝えしたとおり、犬がいると遅い時間まで飲み歩いたり出かけたりできません。

休日であっても、朝は早く起きて犬の散歩に行く必要があります。このように犬のペースに合わせることで、規則正しい生活が送れるようになるのです。

交友関係が広がる

犬を飼うと、新しい交友関係が広がります。毎日の散歩やドッグラン、犬の幼稚園などで他の飼い主さんとの交流が増えるからです。

犬を通して友人になった人のことを「犬友」といい「○○ちゃんママ」「○○ちゃんパパ」などと呼び合うようになります。

犬の悩みを相談し合ったり、一緒にドッグランや旅行に出かけたりと犬を通して交友関係が広がるのです。共通の趣味である犬を通して知り合った犬友とは、楽しい時間が過ごせるでしょう。

命の大切さを感じ責任感が強くなる

犬を飼うとは、ひとつの命を預かり犬の一生に責任を持つことです。その責任は重く、犬が健やかに生活できるように配慮し、ライフスタイルを一変させなければならないこともあります。

犬の一生は短く、10年〜15年ほどです。わずか十数年しか一緒にいられないと思うと、悔いが残らないようにと過ごす時間を大切にするようになります。犬を飼うと、命の大切さを感じ毎日が充実したものになるでしょう。

犬を飼ってはいけない人

お伝えしたように、犬を飼うことには多くのメリットがあります。しかし、次のような方は犬を飼ってはいけません。

  • 犬アレルギーのある人
  • 家にほとんどいない人
  • 自宅がペット不可の人
  • 犬を飼うことを家族に反対されている人
  • 犬を看取る覚悟がない人

ご自身が該当しないか、確認してください。

犬アレルギーのある人

犬アレルギーのある方は、飼う前によく考えましょう。犬アレルギーとは、犬の毛やフケ、唾液などに反応して咳やかゆみ、湿疹などの症状が現れることです。

犬と暮らすことで、アレルギーの症状が悪化する可能性があります。実際に「犬アレルギーで飼えなくなった」と、犬を手放すケースも少なくありません。

トイプードルやシュナウザーなどの抜け毛の少ない犬種であれば、症状は出にくいといわれていますが、フケや唾液に含まれるアレルゲンが体内に入ることでアレルギー症状は起こります。

家にほとんどいない人

「仕事や趣味で毎日忙しい」「平日も休日も家にほとんどいない」このような方は、犬の飼育には適していません。

これまでお伝えしたとおり、犬を飼うと毎日のお世話に時間がかかるようになり、長時間の外出も難しくなるからです。

飼い主さんのいない時間が長くなると、犬はストレスで体調不良や問題行動を起こすこともあります。犬を飼うのは、自宅にいる時間が確保できるようになってからが良いでしょう。

自宅がペット不可の人

ペットの飼育が禁止されている住宅に居住している方は、犬の飼育は諦めた方がよいでしょう。「小型犬ならバレないのでは」と思うかもしれませんが、鳴き声や臭い、近隣の方からの苦情などでほとんどの場合、バレてしまうそうです。

犬を飼っていることがバレてしまったら「犬を手放す」「退去する」どちらかの選択が迫られます。賃貸物件の場合は、犬を飼っていることがバレると退去時に原状回復や消臭などで高額請求になることも珍しくありません。

ペット不可の住宅に居住している方は、まずは引越しから検討しましょう。

犬を飼うことを家族に反対されている人

犬を飼うことを家族に反対されている方は、理解を得られてからにしてください。犬を飼うとは、犬が家族の一員に加わることを意味します。家族全員が犬に責任を持ち、協力して世話をしなければ飼えません。

家族が反対していれば、室内にケージやトイレを設置するのも難しくなります。家族が集まるリビングで、犬はくつろぐこともできなくなるでしょう。

家族に反対されている場合は、家族と話し合って理解を得られてから飼うようにしてください。

犬を看取る覚悟がない人

犬が年老いたときに介護や看取る覚悟のない方は、飼うのは諦めたほうがよいでしょう。犬の飼い主には、「犬が命を終えるまで適切に飼養する終生飼養の責任がある」と動物愛護法で定められています。

犬は7歳からシニア期に入り、年老いて寝たきりになる犬も少なくありません。犬の介護は、人間と同様に24時間の見守りや介助が必要です。犬が命を終えるまで責任を持って飼う自信はあるのかを考えてみましょう。

犬を飼う前にできなくなることを確認しよう

今回は「犬を飼うとできなくなること」についてお伝えしてきました。犬を飼うと外出や外食、旅行などが制限されるようになり、多くの時間とお金を費やすことになります。

犬が年老いて寝たきりになれば、24時間の介護が必要です。癒されるどころか、犬の世話に疲れて手放すケースも少なくありません。

今回お伝えした「犬を飼うとできなくなること」を参考にして、犬を飼えるか考えてみましょう。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

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