愛犬のあくびが多い理由は? 連発する意味や心理・病気の可能性を解説

「最近、愛犬があくびをする回数が増えた」
「犬があくびをするのは、眠たいときだけ?」

こんな疑問を持つ飼い主も多いのではないでしょうか。

犬は眠たいとき以外にもあくびをするため、飼い主はその理由を理解してあげることが大切です。退屈に感じていたり、気持ちを落ち着かせたりするためにあくびをする場合もあります。

そこで今回の記事では、犬があくびをする理由やあくびで考えられる病気などについて詳しく解説します。愛犬のあくびで気になる点がある方は、ぜひ参考にしてください。

犬があくびをする5つの理由

犬は眠たいとき以外に、あくびをすることも多いです。飼い主は、どのようなときにあくびをするのか把握しておくことが大切です。犬があくびをする理由として、以下の5つが挙げられます。

  • 眠たい
  • ストレスを感じている
  • 相手を落ち着かせたい
  • 飼い主のあくびにつられた
  • 体調不良・病気にかかっている

それぞれの理由について詳しく解説していきます。

眠たい

人間と同じように、犬も眠気を感じたときにあくびをします。眠たいときにあくびをするのは、脳の血行を良くし、酸素を送るためです。生理的なあくびなので、基本的に問題視する必要はありません。

ストレスを感じている

犬はストレスを感じているときも自分を落ち着かせるために、あくびをすることがあります。動物病院で診察を待っていたり、散歩中に知らない人に撫でられたりしてあくびをしている場合は、ストレスの可能性が高いです。

また、ストレスが原因のときは、声を出しながらあくびをすることもあります。

相手を落ち着かせたい

自分を落ち着かせたいときだけでなく、相手を落ち着かせたいときにもあくびをすることがあります。カーミングシグナルと呼ばれ、ボディーランゲージのひとつです。どちらかが興奮している際に、あくびをすることで落ち着きを促します。

飼い主のあくびにつられた

飼い主があくびをしていると、犬もつられてあくびが出ることがあります。ただし、犬の場合は信頼関係が成り立っていないと、飼い主のあくびにはつられません。愛犬が自分につられてあくびをしたら、しっかり愛情が伝わっている証拠です。

体調不良・病気にかかっている

ストレスや緊張がない状況であくびをしていたり、あくびをする際に普段とは異なる行動を取ったりする場合は、体調不良もしくは病気にかかっている可能性があります。

あくびが病気のサインになる場合も多いので、いつまでも改善されなかったら動物病院へ連れて行くことをおすすめします。

犬が声を出してあくびをする3つの理由

犬が声を出してあくびをする理由として、以下の3つが挙げられます。

  • 退屈なことをアピールしている
  • 何かを要求している
  • 飼い主の注意を引いている

犬が声を出すときは、飼い主に何かをアピールしている可能性が高いです。そのため、飼い主は愛犬の心理を理解してあげなくてはなりません。

ここからは、それぞれの理由について詳しく解説していきます。

退屈なことをアピールしている

1人遊びも終わって他にすることがなくなった際、飼い主に対して退屈なことをアピールするために、あくびをしながら声を出すことがあります。声を出さずにあくびをするよりも、退屈なことを強く訴求しています。

なお、このあくびはストレス状態を表している訳ではないので、「ほわぁー」「くわぁー」というような声を出すことが多いです。

何かを要求している

飼い主に対して何かを要求しているときも、声を出しながらあくびをすることがあります。特に、「お腹が空いた」「散歩に行きたい」など、自分1人ではできないことを要求している場合が多いです。

愛犬からの要求を無視すると、ストレスがたまる原因にもなります。飼い主は愛犬が何を要求しているのか、しっかり理解してあげることが大切です。

飼い主の注意を引いている

「飼い主にかまって欲しい」「飼い主に注目して欲しい」という理由でも、声を出しながらあくびをすることがあります。注意を引くためのあくびは、単純に撫でて欲しいなどスキンシップを求めている場合が多いです。

【シーン別】犬のあくびの種類

犬があくびをする場面として、主に以下の4つが挙げられます。

  • お散歩中のあくび
  • 叱られているときのあくび
  • ドッグラン後のあくび
  • シャンプー中やトリミング中のあくび

あくびをするシーンによって理由は異なります。それぞれの種類について詳しく確認していきましょう。

お散歩中のあくび

散歩中にあくびをしたら、疲れている可能性が高いです。また、他の犬に会ったときにあくびをした場合は、カーミングシグナルで争う意思がないことを意味しています。

叱られているときのあくび

飼い主に叱られてあくびをしたときは、反省しているサインかもしれません。全然話を聞いていないと思う飼い主も多いですが、怒りすぎの可能性もあります。

ドッグラン後のあくび

ドッグランの後にあくびをした場合は、脳に酸素を取り込もうとしている可能性があります。少し疲れているサインでもあるので、休ませてあげると良いです。

シャンプー中やトリミング中のあくび

シャンプー中やトリミング中にあくびをした場合、それらに対して苦手意識を持っている可能性が高いです。ストレスを感じ、自分を落ち着かせるためにあくびをしているのかもしれません。終わったあとは、愛犬が好きなおやつなどご褒美をあげましょう。

体調不良や病気の可能性が高いあくびの特徴

犬があくびをするときは、体調不良や病気が理由の可能性もあります。以下のような症状や行動が見られる場合は、動物病院へ連れて行くことをおすすめします。

  • あくびの回数が異常に多い
  • あくびの後に顎がガクガク・カタカタしている
  • 大きく口を開けてあくびができない

口の中が普段よりも臭ったり、舌や歯茎、口腔内が白っぽかったりする場合も体調不良や病気の可能性が高いです。

犬のあくびで考えられる5つの病気

犬のあくびで考えられる病気として、以下の5つが挙げられます。

  • 貧血
  • うつ病
  • 低血糖
  • てんかん
  • 歯の不調

病気の場合、早期発見が非常に重要です。飼い主は普段から愛犬を観察するようにしましょう。

貧血

貧血になると脳が酸欠状態となり、あくびの回数が多くなる場合があります。また、歯茎や舌が白っぽいときは、重度の貧血になっている可能性が高いです。

うつ病

人間と同様に、犬も強いストレスを長期間にわたって感じると、うつ病を発症します。うつ病になると、食欲不振や自傷行為をはじめ、自分を落ち着かせるためにあくびが多くなることもあります。

低血糖

低血糖とは、血液中の糖分濃度が非常に低くなる病気です。生後3ヵ月までの子犬に発症することが多いとされています。血糖値の低下によって脳の機能も低下し、あくびが多くなります。

てんかん

てんかんとは、脳神経に異常な電気信号が発生し、発作が出る病気です。よだれが大量に出たり、手足をバタバタさせたり、あくびが出たりなど、さまざまな症状が見られます。

なお、てんかんには脳腫瘍などが原因で起こる症候性てんかんや、原因が特定できない特発性てんかんなどがあります。

歯の不調

あくびをする際、普段と口の開け方が違う場合は歯の不調が考えられます。歯周病や歯肉炎などは痛みを伴うため、あくびの途中で鳴くこともあります。

愛犬があくびをする理由を見極めよう

今回は、犬があくびをする理由や考えられる病気などについて詳しく解説しました。犬は眠たいとき以外にも、あくびをすることがあります。

ストレスを感じていたり、相手を落ち着かせたり、病気にかかっていたりなど、理由はさまざまです。声を出してあくびをする場合は、飼い主に何かを要求している可能性があります。

あくびの回数が異常に多かったり、顎がガタガタ・カクカクしたりする場合は、病気にかかっている可能性が高いです。普段と様子が違うときは、動物病院へ連れて行きましょう。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

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