「犬が想像妊娠する原因は?」
「犬の偽妊娠はどんな症状が出る?」
「犬の想像妊娠を予防する方法はある?」
犬が妊娠していないのに、お腹が膨れている場合は想像妊娠(偽妊娠)しているかもしれません。
今回は、犬が想像妊娠する原因について詳しく解説します。犬が想像妊娠したときはどんな症状が出るのか、対処法についても紹介していくので、ご一読ください。
犬の想像妊娠(偽妊娠)とは?
人間の想像妊娠(偽妊娠)は話を聞いたことがあっても、犬の想像妊娠は知らない人もいるでしょう。症状は人間の想像妊娠と一緒で、妊娠していないのに乳腺の肥大や乳汁分泌などがみられます。
犬の想像妊娠は「偽妊娠」と呼ばれるのが正式なもので、妊娠していないのに妊娠時の行動をとる状態のことです。
犬の想像妊娠の原因は?
犬の想像妊娠は、発情したときのようなホルモン分泌が原因で発症します。特定の犬が想像妊娠をするのではなく、メス犬なら誰でも起こる可能性のある症状です。
犬の想像妊娠の原因は、古くから子犬を群れで育てる風習からきています。妊娠していないメス犬も母乳を出し、集団で子犬を育てるためだと考えられているようです。
避妊すれば回避できる可能性があるので、出産予定がないときは避妊手術を検討しましょう。
犬が想像妊娠したときの症状
犬が想像妊娠した場合、どんな症状を見せることが多いのでしょうか。事前に把握しておけば、素早い対処ができます。犬が想像妊娠したときの症状は、次のとおりです。
- 行動の変化
- 生理学的な変化
- その他の変化
具体的に、どのような症状を見せるのか詳しく解説します。
行動の変化
犬が想像妊娠したときは、普段よりも落ち着きがなく、乳腺を舐めるなどの行動が多くなります。他にも、食欲不振や活動性の低下などがみられるケースがあるので、行動がおかしいと感じたときは注意深く観察してみてください。
また、想像妊娠したときは、攻撃性が増す可能性があるため、飼い主さんでも不用意に触れないようにしましょう。
生理学的な変化
体重が増加したり乳腺肥大の症状がみられたりします。これは、ホルモン分泌による変化で、見た目にも影響するのが特徴です。
他にも妊娠していないのに母乳が出るケースがあります。想像妊娠は身体的な変化が生じることもあるので、普段から愛犬の様子を観察しておいてください。
その他の変化
想像妊娠したメス犬は、おしっこの回数が増えたり食事の量が増えたりします。ホルモン分泌の影響で普段と違う行動をとるのです。
また、下痢や嘔吐などの症状が出るケースがあります。想像妊娠は行動に変化が伴うことが多いので、おかしいと感じたときは速やかに獣医師さんに相談してください。
犬の想像妊娠を予防・対処する方法
犬の想像妊娠(偽妊娠)は、メス犬ならどんな個体でも発生する可能性があります。そのため、予防や対処法を理解しておき、適切な対応を施すことが重要になるでしょう。犬の想像妊娠を予防・対処する方法は、以下のとおりです。
- 避妊手術を行う
- 数週間で自然消滅するケースが多い
- 薬を使用して治療
具体的に、犬の想像妊娠を予防・対処する方法について解説します。
避妊手術を行う
犬の想像妊娠を予防するなら、事前に避妊手術を受けておくことをおすすめします。避妊手術を行えば、ホルモン分泌によって想像妊娠を誘発させることはほとんどありません。
出産予定がないなら、手術を前もって行っておくことが愛犬のためになります。ただし、避妊手術を受けたからといって、絶対に想像妊娠が起きないわけではありません。
犬によっては、手術を行った後も想像妊娠するケースがあるので注意が必要です。
数週間で自然消滅するケースが多い
犬の想像妊娠は長くても数週間程度で、自然消滅するケースが多いです。そのため、想像妊娠と思われる症状が出たときは、そっとしてあげるのも一つの手段と言えるでしょう。
ただし、想像妊娠した犬は、落ち着きがなくなったり攻撃性が増したりします。他の犬や飼い主さんに危害を加える可能性があるので危険です。何らかの被害や問題が起きる前に、避妊手術や薬を用いて対処したほうが無難でしょう。
薬を使用して治療
想像妊娠を発症したときは、薬を使って治療を施すことがあります。薬を使用すれば、攻撃性の低下や体の異常が抑えられるでしょう。
ただし、想像妊娠の症状を抑える薬は、副作用が伴うケースがあります。獣医師も想像妊娠の症状がひどくない限りは処方しない可能性があるので、あくまでも手段の一つとして考えておきましょう。
犬の想像妊娠(偽妊娠)でよくある質問
犬の想像妊娠(偽妊娠)に関して、気になる点が多い飼い主さんも多いでしょう。そのなかでも、特によくある質問は次の質問について解説していきます。
- 想像妊娠の頻度はどれくらい?
- よくある症状は?
想像妊娠の頻度はどれくらい?
犬の想像妊娠の頻度は、どれくらいなのか気になる飼い主さんは多いでしょう。調査データのなかには、過去12ヶ月で最低1件は想像妊娠の症状が出たというケースがあるようです。
また、避妊手術が終わっているメス犬に関しても、想像妊娠をした事例があります。手術を施しても、症状が出る可能性はあるので注意してください。
よくある症状は?
犬が想像妊娠した場合、よくある症状は「おもちゃやぬいぐるみを子犬のように可愛がる」・「巣作り・営巣行動」などの行動の変化です。
他にも、攻撃性が増すなどの症状がみられるケースがあるので、愛犬の様子がおかしいときは動物病院で診察を受けてください。
犬の想像妊娠(偽妊娠)は避妊手術で緩和できる
今回は犬の想像妊娠(偽妊娠)の原因や症状について、詳しくお伝えしました。メス犬はホルモン分泌の影響で、普段と違う行動をとるケースがあります。事前に予防や対処法を理解しておき、症状が出たときは適切な対応を取ることが大切です。
特に攻撃性の増加がみられたときは、他の犬や飼い主さんに危害を加える恐れがあります。怪我やトラブルの原因になる可能性があるので、早めに対策を講じましょう。
この記事でお伝えした、犬の想像妊娠の原因や予防、対処法を参考に、愛犬の体を労わってあげてください。
執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季
<スポンサーリンク>
新着記事
<スポンサーリンク>