犬の運動不足はリスクだらけ? ストレスのサインや気をつけたい病気

「犬の運動不足の原因は?」
「犬の運動不足を解消する室内での遊び方は?」
「犬が運動不足になると危険なの?」

犬を日頃から運動させていないと、運動不足に陥る可能性があります。運動不足になれば、病気になるリスクが高まるので注意が必要です。

そこで今回は、犬が運動不足に陥る原因やストレスのサインなどを詳しく解説します。犬の運動不足解消のための室内遊びについても紹介するので、ご一読ください。

犬の運動不足の原因は?

犬が運動不足に陥る原因は、主に日頃の散歩が少ないなどが考えられます。散歩の時間が短いと、当然ですが運動不足につながります。

また、散歩量が短いと犬はストレスを溜めてしまい、さまざまな病気の原因になるので注意が必要です。日頃から犬の散歩はしっかり行い、運動不足に陥らないよう配慮するのも飼い主さんの責任と言えるでしょう。

犬の運動不足を見極めるサイン

犬は運動不足に陥ると、普段とは違う行動をとるケースがあります。いつもと違う行動をとっていれば、運動不足を疑ってください。犬の運動不足を見極めるサインは、次のとおりです。

  • 落ち着きがない
  • 肥満になる
  • ストレスによる行動

愛犬の運動不足にすぐに気づけるように、詳しく確認していきましょう。

落ち着きがない

犬が運動不足に陥れば、自然と体力が余るため、家のなかでも落ち着きがなくなります。本来なら寝る時間でも、動き足りないと遊びに飼い主さんを誘うことが増えるでしょう。

運動不足が原因で、犬の落ち着きがなくなる場合、部屋のなかで走り回ったり遊びたがったりするケースが多いです。

落ち着きがない行動は、「過活動」と呼ばれており、少しの刺激でも過剰に反応して興奮します。過活動が頻繁に行われるときは、運動不足に陥っている可能性があるので注意してください。

肥満になる

犬は毎日散歩をしてカロリーを消費させます。しかし、散歩量が低下し、運動不足に陥ると、徐々に摂取カロリーのほうが消費カロリーよりも増えて、肥満になる恐れがあるでしょう。

与えるフードが普段と同じなのに、徐々に愛犬が太っていると感じるときは、運動不足が原因かもしれません。肥満になれば、病気のリスクが高まるため危険です。

愛犬が少し太ったかもしれないと感じたときは、普段の散歩量・与えるフードの量が適切なのか確認してください。

ストレスによる行動

運動不足は、ストレスが原因になっている可能性があります。犬はストレスが溜まれば、普段とは違う行動をとるケースが多いです。

ストレスによる異常行動の多くは、しっぽを追いかけてグルグル回る、攻撃的になるなどが考えられます。さらには、自傷行為が増えるケースもあるので注意が必要です。

ストレスのサインを感じたときは、速やかに生活スタイルを見直してあげて、メンタルケアを施してあげてください。

犬の運動不足は筋肉が低下するリスクがある

犬が運動不足に陥れば、筋肉量が低下する恐れがあります。筋肉量が低下すれば、徐々に運動機能が制限され、活発さが失われる可能性が高くなるでしょう。

犬の運動不足による筋肉量の低下で考えられるリスクは、以下のとおりです。

  • 関節の動きが制限される
  • 関節に痛みが伴う

具体的なリスクについて、詳しく解説します。

関節の動きが制限される

筋肉は関節の動きをサポートするクッションのような役割を担っています。筋肉があるからこそ、犬は活発的な行動をとることができ、元気に走り回ることが可能です。

しかし、運動不足に陥り、徐々に筋肉量が低下していけば、クッションの役割が少なくなり、関節への負担が大きくなります。

関節への負担が大きくなれば、動きが制限され足腰が弱まる可能性が高いです。犬の活発さがなくなる原因になる恐れがあるので、早めの対策が肝心になります。

関節に痛みが伴う

関節周辺の筋肉が低下すれば、動く度に痛みが伴う可能性があります。動く度に関節が痛めば、犬の負担になり、変な歩き方をする可能性が高いです。

普段と違う歩き方をしているときは、関節に痛みが伴っている可能性があります。徐々に負担が大きくなれば、ヘルニアになる恐れもあるので注意してください。

筋肉量の低下は、犬の足腰を弱める原因になるので、普段から運動不足には気を付けてください。

運動不足でかかるリスクが高まる犬の病気

犬の運動不足が続くと、次のような病気にかかるリスクが高くなります。

  • 肥満が原因の病気
  • ストレスが原因の病気

それぞれの病気について、詳しく解説していきます。

肥満が原因の病気

運動不足に陥れば、消費カロリーが少なくなり、肥満になります。肥満になれば、内臓や関節に悪い影響を与え、病気にかかるリスクが高くなるでしょう。肥満が原因で発症する可能性のある病気として、以下があげられます。

  • 関節炎
  • 糖尿病
  • 肝臓病
  • 心臓病

特に関節炎は、犬の活発さを失わせる原因になり、運動不足に拍車がかかります。関節炎にならないためにも、日頃から適度に散歩をさせることが肝心です。

内臓系の疾患は、発見が遅れる可能性があります。病気の早期発見のためにも、定期的に動物病院で診察を受けてください。

ストレスが原因の病気

犬は強いストレスを感じると、皮膚を噛んだり舐めたりします。その頻度が高くなれば、皮膚炎を発症する恐れがあるでしょう。他にも、ストレスの影響で次のような病気を発症するリスクがあります。

  • 皮膚炎
  • 攻撃症
  • 肥満症

ストレスが蓄積すれば、唸ったり噛みついたりするなど、攻撃的な一面が増えてきます。ひどいときは、日常生活に支障をきたすほど、異常な行動を見せるケースもあるようです。

愛犬の様子が少しでもおかしいと感じたときは、早急に動物病院へ足を運び、診察を受けてください。

犬の運動不足を解消させる室内での遊び方

犬の運動不足を解消させるためには、散歩以外にも室内で遊ばせる方法が有効です。室内で遊べる方法を理解しておけば、雨の日でも愛犬に運動をさせられます。おすすめの室内遊びは、次のとおりです。

  • 紐を引っ張り合う
  • ボールで遊ぶ
  • 宝探し遊び

具体的な遊び方と、注意点について詳しく解説していきます。

紐を引っ張り合う

紐や紐が付いているおもちゃを愛犬と飼い主さんが、引っ張り合いをする遊びがあります。事前におもちゃを購入しておけば、いつでも気軽に室内で遊ぶことが可能です。

おもちゃがなくても、タオルを利用すれば引っ張り合いはできます。ただし、タオルを遊びの道具に使えば、愛犬がおもちゃと勘違いしてイタズラする可能性があるので注意してください。

ボールで遊ぶ

室内で愛犬と遊ぶなら、ボールを使う方法もおすすめです。ボールを購入しておけば、いつでも気軽に遊べます。

愛犬がボールを持ってきたら、しっかり褒めてあげてください。そうすれば、愛犬もその気になって楽しく遊んでくれるはずです。

宝探し遊び

宝探し遊びとは、両手のどちらかにおもちゃやおやつを隠して、どっちの手にあるのか愛犬に探してもらうゲームです。犬は匂いを嗅いで探すので、当たったらご褒美におやつをあげてください。

最初はルールを把握するのに時間がかかる可能性がありますが、おやつをあげれば徐々に理解してくれます。愛犬と飼い主さんのコミュニケーションになるので、楽しみながら運動不足が解消できるはずです。

犬の室内遊びには注意点もある

犬の室内遊びは、いつでもできる気軽さが魅力です。ただし、遊ぶ前に理解しておきたい注意点があります。

  • おやつを与えすぎない
  • 遊びはほどほどに(興奮させすぎ注意)
  • 誤飲しないようにする
  • 滑り止め対策を行う
  • 遊んだらすぐに片付ける

また、室内で遊ぶときは、犬が怪我をしないよう配慮してあげる必要があります。おもちゃが散乱している状態では、足を怪我したり負担がかかったりする恐れがあるでしょう。

犬の運動不足を解消させるには散歩量が肝心

犬の運動不足を解消させるためには、毎日の散歩が大切です。特に散歩の量は、犬の身体の大きさによって異なります。

小型犬・中型犬・大型犬のそれぞれで必要な散歩量が違うので、事前に把握しておきましょう。

小型犬の散歩量

小型犬の散歩量の目安は、1回で20〜30分程度と言われています。ただし、ミニチュアシュナウザーのような活発で運動量が多い犬種に関しては、1回で60分程度の散歩が求められるケースも多いです。

ただし、小型犬は身体が小さいので、散歩のさせすぎは身体に負担がかかります。適度な散歩量を心掛けてください。

中型犬の散歩量

中型犬の散歩量の目安は、1回で30分程度です。ただし、ボーダーコリーなどの牧畜犬は、比較的運動量が多いので90分程度の散歩が必要になります。

日頃の散歩で運動が足りないと感じたときは、定期的にドッグランを利用してください。広い場所で思い切り遊べば、運動不足は解消できます。

大型犬の散歩量

大型犬の散歩量の目安は、1回で30〜60分程度です。大型犬は身体が大きく、多めに運動させないと運動不足に陥る可能性があります。

ただし、運動量が多すぎると足腰への負担が懸念されます。階段や段差もできるだけ避けたほうが無難です。

犬の運動不足には日頃から気を付けよう

今回は犬が運動不足になる原因や室内で遊ぶ方法について、詳しくお伝えしました。犬は日頃の散歩量が少ないと運動不足になり、肥満になったりストレスが溜まったりします。

愛犬に合わせて適切に散歩をして、運動不足にならないように管理してください。もし毎日散歩させるのが難しいときは、室内遊びで対応しましょう。

この記事でお伝えした犬の運動不足の原因や室内での遊び方を参考に、愛犬の健康管理を行ってください。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

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