「犬が横向きで寝る理由は?」
「犬が横向きで寝るのは病気が原因なの?」
「犬の寝相には意味がある?」
犬の寝相や横向きで寝る理由について、疑問を持っている飼い主さんも多いはずです。
犬が横向きで寝るのには、いくつか理由があります。また、寝相によって、そのときの心理状態が把握できるため、愛犬の様子を見定める意味でも重要です。
そこで今回は、犬が横向きで寝る理由や寝相について、詳しくお伝えします。愛犬の寝相が気になっている方は、ぜひ一読ください。
犬の寝相で心理・健康状態がわかる
犬の寝相は、心理・健康状態を把握するうえで重要な情報です。なぜ犬の寝相で心理・健康状態がわかるのでしょうか。
この項目では、次のような内容について解説していきます。
- 犬は1日の大半寝ている
- 犬はレム睡眠が長い
犬は1日の大半寝ている
犬の平均睡眠時間は人間よりも多く、1日12〜18時間程度です。犬の年齢によって睡眠時間は変動しますが、目安として覚えておきましょう。
子犬期やシニア期になれば、最大19時間程度は眠るケースがあります。特に子犬期は成長を促すためにも睡眠時間が長いです。シニア期の場合は、疲労回復のために睡眠時間が長くなります。
犬はレム睡眠が長い
犬は睡眠が浅い動物であるため、レム睡眠の時間が長いです。レム睡眠が多い理由は、外敵に襲われることを想定して、睡眠中でもすぐに起きられるようにするためだと言われています。
レム睡眠状態では何度も寝返りをうったり、寝言を言ったりするので、コロコロと寝相が変わるのが特徴です。
犬が横向きで寝る理由
犬が横向きで寝ているシーンを何度か見たことがある飼い主さんも多いでしょう。前述したとおり、犬の寝相は心理・健康状態を判別するうえで重要な情報です。
犬が横向きで寝る理由として、以下のことが考えられます。
- リラックスしている
- 足を伸ばして寝たい
- 暑さを調節している
- 夢を見ている
- 横向きが寝やすい
愛犬の気持ちや状態を理解するために、詳しく確認していきましょう。
リラックスしている
犬が横向きで寝る理由の多くは、安心しているからです。横向きの寝姿勢では、素早く起き上がることができません。そのため、横向きで寝るのは、家のなかが安全だと理解しているためです。
リラックスしている犬ほど横向きで寝るケースが多いので、飼い主さんと信頼関係が結べていることがわかります。
足を伸ばして寝たい
いつも4本足で立っている犬は、足を休めるためにも伸ばして寝たいと考えていることがあります。また、伏せの状態で寝れば、足の関節が曲がったままなので、足を休めることが難しいです。
少しでも足や関節を休ませるために、横向きで寝ている可能性があります。よく散歩した日は、足をマッサージしてあげれば、犬は喜びます。ただし、足を触られるのが嫌な犬もいるので、抵抗するときは触らないであげてください。
暑さを調節している
犬の多くは被毛に覆われているため、季節によっては暑いと感じることがあります。汗を流す機能もほとんどないため、体温調節が苦手です。
そのため、暑さを和らげるために被毛が少ないお腹を見せて横向きで寝るケースがあります。
愛犬が暑がっているそぶりを見せているときは、室内を適温に保ってあげてください。
夢を見ている
犬も寝ているときに夢を見ることがあります。ときには寝言を話したり、足をバタバタさせたりするのは、夢を見ているためです。
横向きで寝たほうがリラックスして夢が見られます。そのため、犬は横向きで寝る姿勢をとっているのかもしれません。
横向きが寝やすい
犬のなかには、寝るときにお気に入りのぬいぐるみやクッションを抱えて眠ることがあります。このときに、伏せの状態では寝づらいです。
横向きで寝れば姿勢が安定して、リラックスした状態で眠りに付けます。そのため、何かを抱えて眠る犬は、横向きで寝るケースが多いです。
犬が警戒しているときの寝相
横向きで寝るのは、犬が安心している証拠だと話をしました。反対に、警戒しているときは、以下のような寝相になります。
- うつ伏せ
- 丸まって寝る
具体的に解説していきます。
うつ伏せ
うつ伏せは、すぐに起き上がるための寝相です。警戒心が残っていることから、犬はうつ伏せの姿勢で寝ます。
環境に対して不安を抱えている可能性があるので、犬が安心できるようケージで部屋を作ってあげるなどの配慮が必要です。
ただし、身体が暑いので冷たい床にくっつけている可能性もあります。
丸まって寝る
丸まって寝ているときは、内臓を守るための姿勢だと言われています。何かあったときには動きやすい寝相なので、少し緊張感を持っている証拠です。
何らかの物音が気になっているときや、新しい環境に慣れていないときに見せるケースが多いでしょう。
犬の体調が悪いときの寝相
犬の体調が悪いときには、いつも違う寝相を見せることがあります。犬の体調が悪いときの主な寝相は、以下のとおりです。
- 四肢を開いて横向き
- 祈りのポーズ
- 激しく動いている
寝相に違和感を覚えたときは、愛犬の様子を注意深く観察してあげてください。
四肢を開いて横向き
四肢を開いた状態で横向きに寝ているときは、体温調節がうまく出来ていない可能性があります。特に呼吸が荒いときは、室内温度を調節してあげてください。
横向きに寝るのは、被毛が少ないお腹を出して身体を冷やそうとしている可能性があります。犬種でいえば、パグやフレンチブルドッグ、シーズーなどの短頭種に多い寝相です。
また、肥満気味の犬も暑さに弱いので、四肢を開いて横向きに寝る傾向があります。
祈りのポーズ
前の足を伸ばして、腰を少し上げた状態を「祈りのポーズ」と呼びます。この寝相を見せるときは、腹痛を訴えている可能性があるので気を付けてください。
よくあるのは、膵炎による腹痛だと言われています。祈りのポーズ以外にも、嘔吐や下痢などの症状が出るケースが多いです。
いつもと様子がおかしいと感じたときは、速やかに動物病院まで足を運びましょう。
激しく動いている
夢の内容によって、犬が足をバタバタさせることがあります。しかし、動きが長時間続いたり、激しく動いたりするときは、脳に何らかの病気を抱えている恐れがあるので注意が必要です。
脳腫瘍が発生していると、身体が震えたり足をバタバタさせたりと、けいれん発作が激しくなります。他にも、てんかんの可能性もありますが、寝相が激しいときは安静にさせてあげてください。
発作が治まったら、速やかに動物病院まで足を運び、精密検査を受けてみましょう。
犬が体調の悪い寝相のときはどう対処すべき?
体調の悪い犬の寝相についてお伝えしました。もし、そのような寝相が見られたとき、飼い主として、次の対処を心がけてください。
- 獣医師に見せられるように動画に撮る
- 犬を無理に起こさない
具体的に解説するので、参考にしてみてください。
獣医師に見せられるように動画に撮る
愛犬の寝相がおかしいと感じたときは、獣医師に状態を見てもらうために動画を撮っておきましょう。口頭で犬の寝相を説明するよりも、動画で見せた方が正しく伝えられます。
また、撮影の際は、顔だけでなく体全体を撮ってください。体全体を確認できた方が、獣医師も正確に症状を判別できます。
犬を無理に起こさない
犬が体調の悪い寝相をしているとき、苦しそうにもだえることがあります。そのときは痛みや発作が強く出ているので、無理に触ると混乱して噛みついてくる恐れがあるので注意してください。
ひとまず苦しそうな状態が収まってから、犬を触ったり起こしたりして、状況に応じて動物病院で診察を受けましょう。
犬がいびきをかく理由は?
犬は睡眠中にいびきをかくことがあります。いびきをかく主な理由は、以下のとおりです。
- 肥満
- 感染症
- 犬種による違い
- 何らかの病気のサイン
それぞれの理由を、詳しく確認していきます。
肥満
肥満気味の犬は、喉周辺に脂肪が蓄積されていきます。脂肪が喉を圧迫するきっかけになり、空気の流れが悪くなっていびきをかくのです。
人間と同じように、無呼吸状態になれば危険な状態になります。肥満にならないためにも、日頃から運動をさせて、脂肪が溜まらないよう対策を講じてあげてください。
感染症
感染症によって喉の粘膜に炎症が生じると、気道が狭くなりいびきをかきやすくなります。感染症にかかれば、鼻水や熱が出るなどの症状が見られることも多いです。
他にも、アレルギーによって喉の粘膜が炎症するケースがあります。タバコやハウスダスト、花粉などによってアレルギー反応が出る恐れがあるので、日頃から室内環境には気を配ってあげましょう。
犬種による違い
パグやブルドッグなどの犬種は、鼻や首が短いので身体の構造上、気道が狭くなりやすいと言われています。そのため、いびきをかきやすい傾向にあるのです。
ただし、頻繁にいびきをかいている場合は、鼻腔狭窄症が生じている恐れがあります。異変に気付いたときには、素早く動物病院で診察を受けてください。
何らかの病気のサイン
犬が鼻孔狭窄・鼻炎・心臓病などの病気にかかったときは、頻繁にいびきをかいたり、いびきの音が大きくなったりします。
症状を放置していると、悪化して治療が困難になる恐れがあるので注意が必要です。少しでも愛犬の状態がおかしいと感じたときは、獣医師に診断してもらいましょう。
犬が横向きに寝るのは問題なし!寝相には要注意
今回は犬が横向きに寝る理由や寝相について、詳しくお伝えしてきました。犬の寝相は、心理・健康状態を表していることが多いので、日頃から観察しておく必要があります。
特に伏せ状態や祈りのポーズをしているときは、病気のサインの可能性が高いです。少しでも様子がおかしいと感じたときは、速やかに動物病院まで足を運びましょう。
犬の寝相について理解しておくことで、病気の早期発見に繋がることがあります。お伝えした内容を参考にし、愛犬の寝相に問題がないか確認してあげてください。
執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季
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