「チワワはどんな性格の犬種なの?」
「チワワは飼いやすい?」
「チワワを迎える前に特徴を知りたい」
チワワを飼いたいと考えている方は、このような疑問を持っているのではないでしょうか。そこで今回は、チワワの特徴や性格、飼育のコツ、注意点などについて詳しくお伝えしていきます。
チワワを大切な家族として、安心して迎えられるために、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
チワワってどんな犬?特徴を紹介
チワワの名前は聞いたことがあっても、どんな特徴を持っているのか細かい内容を知らない方もいるでしょう。そこで、主なチワワの特徴をまとめました。
- チワワの歴史について
- チワワのサイズについて
- チワワの被毛や毛色について
- チワワの性格について
- チワワの寿命について
それぞれの特徴を確認していきましょう。
チワワの歴史について
チワワの祖先は、メキシコ中央部に生息していた「テチチ」という小型犬ではないかと言われています。詳細については不明ですが、もっとも有力な説です。
テチチは家畜以外にも、食用や何らかの儀式で神に捧げられてきた生き物という伝承があります。その結果、16世紀頃は絶滅の危機であったと語られているようです。
19世紀にはメキシコのチワワという街で生き延びていたことがわかっています。発見された後はアメリカに移住し、チワワと呼ばれる品種として広く知られるようになったのです。
チワワのサイズについて
チワワは小型犬に該当する、身体のサイズが小さい品種です。一般的なサイズは、体高15〜23cm、体重1.5〜3kgとなっています。ただし、身体が平均よりも大きいサイズのチワワも少なくありません。反対に平均よりも身体のサイズが小さい、極小チワワもいます。
同じチワワでも体型で種類が少し異なり、四肢・首が短い「ドワーフ」、脚が比較的長めの「ハイオン」などがいるようです。他にも、ドワーフとハイオンの中間的な特徴を持っている「スクエア」もいます。
チワワの被毛や毛色について
チワワは2つの被毛タイプがあり、それぞれ特徴が異なります。短くて滑らかな肌ざわりとなっている被毛タイプが「スムースコート」。全体的にフワフワした毛並みで、長い被毛タイプが「ロングコート」です。
被毛タイプによって、普段のお手入れの頻度ややり方に違いがあるので注意してください。また、毛色は大別すると、「単色」・「2色」・「黒を基調とした3色のトライカラー」があります。チワワのカラーバリエーションは豊富で、毛色によって呼び方はさまざまです。
チワワの被毛の主なカラーバリエーションは以下のとおりです。
毛色 | 特徴 |
---|---|
ブラックタン | 黒を基調とし、顔周辺には黄褐色のまだら模様があるのが特徴。 |
ブラック&ホワイト | 黒と白の毛色。毛色の割合については個体差がある。 |
クリーム | 白に黄色が混ざっている毛色。温かみのある色合いとなっているのが特徴。 |
レッド | 赤に近い茶色。オレンジやクリームに近い色合いの個体もいる。 |
フォーン | 金色に近い薄茶系の毛色。細かい色合いは個体によって異なる。 |
ホワイト | 白を基調とし、身体のどこかにクリームや薄茶系が混ざっている個体が多い。 |
チョコレートタン | ブラウン系に、黄褐色のまだら模様があるのが特徴。 |
この他にも、ブルーやアッシュブラウンなど、さまざまな毛色のチワワがいます。
チワワの性格について
チワワは、警戒心が強い性格をしています。そのため、初対面の人に凶暴な一面を見せることも少なくありません。ただし、忠誠心が高く、飼い主に対しては献身的な姿勢を見せます。愛情深い犬種であるため、優しく育ててあげると人懐っこい性格に成長してくれます。
買い始めは警戒心を持っている可能性があるので、慣れるまで急に抱っこしたり触ったりするのは避けましょう。信頼してくれるまで、気長に待ってあげることが大切です。
オスの性格の特徴
チワワのオスは、勇敢な性格をしているため、飼い主に他の犬が近づくと勇猛果敢に立ち向かうことがあります。そのため、他の犬と接触する機会があるときは、距離感には十分注意が必要です。飼い主に対しては甘えてくる一面があるなど、人懐っこい性格をしています。
メスの性格の特徴
チワワのメスは、落ち着いており穏やかな性格をしている個体が多いです。適度に甘えてきますが、ヒート期間中は警戒心がいつもより強く、攻撃的になる恐れがあるので注意してください。
また、年齢を重ねると自立心が高くなり、独りでいる時間を好む傾向が強くなります。そんなときに構いすぎると、ストレスが溜まってしまいます。自分の時間を作ってあげるためにも、適度な距離感で接してあげることが大切です。
チワワの寿命について
チワワの寿命は12〜20年程度です。小型犬の寿命は12〜15年程度と言われているので、比較的長生きする犬種だと言えるでしょう。ただし、病気やケガに注意しないと長生きはできません。いつもと様子が違うと感じたときは、動物病院に足を運ぶようにしましょう。
チワワを飼うときの大切なポイント
チワワは身体が小さい犬種であるため、飼育する際にはいくつか大切なポイントを押さえておく必要があります。主な飼育ポイントは次のとおりです。
- 被毛タイプによってケア方法が異なる
- 暑さ・寒さ対策が重要
具体的な飼育ポイントを解説していくので、参考にしてみてください。
被毛タイプによってケア方法が異なる
チワワには短毛の「スムース・コート」と、長毛の「ロングコート」の2つの被毛タイプがあります。それぞれ、ケア方法が異なるので事前に把握した上で飼育しましょう。
ロング・コート
毛が長く、しなやかな柔らかさが特徴のロング・コートは、こまめにブラッシングしないと毛がもつれてしまう恐れがあります。また、ブラッシングだけでなく、髪を梳かす「コーミング」も行わないと、すぐに毛がもつれてしまうので注意が必要です。
毛のもつれは皮膚病や血液の循環を悪くする原因になります。そのため、定期的にブラッシングとコーミングで毛並みを整えることが大切です。
スムース・コート
毛が短く、光沢のあるスムース・コートは、ロング・コートのように毛がもつれる心配は少ないです。しかし、定期的にブラッシングを行わないと毛並みが乱れて、多少のもつれが生じる恐れがあります。
また、ロング・コートよりも毛が短いことから、寒い季節は体温調節が難しくなるので注意してください。風邪を引くリスクがあるので、室内では暖房を付けて、外出時には服を着せてあげましょう。
暑さ・寒さ対策が重要
チワワは、暑さや寒さなどの気温の変化に弱い傾向があります。特に外出するときは、温度の変化に耐えられるように対策を講じてあげることが大切です。
暑いときは水分補給をこまめに行い、寒いときは服を着せるなどして、季節に合わせた対策を用意しておきましょう。
チワワがなりやすい病気やケガは?
チワワを飼う場合、事前になりやすい病気やケガを把握しておくことは大切です。前もって理解しておけば、病気やケガを予防できます。主にチワワがなりやすい病気やケガは、以下の通りです。
- 皮膚病
- 外耳炎
- 角膜炎
- 胃腸炎
- 水頭症
- 脳炎
- 膝蓋骨脱臼
- 骨折
具体的に、どのような病気やケガなのか詳しく解説していきます。
皮膚病
ロング・コートのチワワがなりやすい病気として、「皮膚病」が考えられます。皮膚病は毛並みが悪く、もつれてしまうことで生じる恐れがある病気です。毛がもつれてしまうと、その部分に汚れが溜まりやすくなり皮膚病が引き起こされます。
皮膚病にならないためにも、日頃からブラッシングやコーミングを行い、毛のもつれが生じない状態に整える必要があるでしょう。また、皮膚病が生じる原因は、ノミやダニなどの寄生虫、細菌に感染したことが起因している可能性があります。
ノミやダニは駆除薬で感染を防げるので、愛犬の様子がおかしいと感じたときは、動物病院で診察してもらいましょう。皮膚病が発症した場合、皮膚が炎症し、かゆみや脱毛が生じます。身体を頻繁に舐める、床や家具に身体をこすりつけるなどの行動が多いです。
外耳炎
耳の中に水が入ったり、湿度が高かったりすると、外耳炎を発症する恐れがあります。他にも、真菌や細菌が耳の中で繁殖することで外耳炎が発症する可能性があるでしょう。また、異物が外耳道に入ってしまうことでも発症のリスクがあります。
外耳炎が発症した場合は、ベトベトした耳垢が溜まり、独特な臭いを放つことが多いです。発症したときは、耳を頻繁にかく行動をとることが多いので、愛犬の様子がおかしいときは動物病院で診察してもらってください。
角膜炎
チワワは大きな目をしているため、外傷などから角膜炎が発症するケースが多い犬種です。角膜炎になると目やにや涙などの症状が出ます。他にも目が充血したり痛みが伴ったりする可能性もあるので、日頃から目の状態は細かくチェックしてあげましょう。
角膜炎を発症すると、何度も愛犬が目をこする仕草をするため、さらに傷が増えることがあります。適切な治療を施さないと、治りが遅くなるので注意してください。
角膜炎の治療方法は、点眼薬を利用するのが基本です。ただし、症状が悪化すると点眼薬でも治療できず、手術が必要になります。手術は愛犬の身体に負担がかかるので、重症化する前に角膜炎を治してあげることが大切です。
胃腸炎
誤飲や感染症により、胃腸炎を発症するケースがあります。特にチワワは神経質な性格をしているので、些細なことでもストレスを感じやすいです。ストレスによって胃腸の働きが悪くなると、胃腸炎を発症するリスクは高くなります。
胃腸炎になると、嘔吐や下痢などの症状が出る恐れがあるので、様子がいつもと違うときは動物病院に連れていきましょう。重症化すると、脱水症状になる可能性もあるので、早めの対策が肝心です。
水頭症
脳脊髄液の流れが滞ることから、脳を圧迫してしまうのが「水頭症」です。失明や歩行異常などの症状が出るため、早期発見が大切です。水頭症になると、同じ場所をグルグルと回るなどの行動をとることがあります。おかしいと思ったときは、獣医師に相談しましょう。
脳炎
チワワなどの小型犬に多いのが「脳炎」です。脳炎になると、意識障害や昏睡といった神経症状が表れます。水頭症と同じように、グルグルと同じ場所を回るといった行動をとるので、様子がおかしいと感じたときは動物病院で相談してみてください。
膝蓋骨脱臼
チワワは、膝のお皿が正しい場所からずれる「膝蓋骨脱臼(パテラ)」と呼ばれる傷病になりやすい傾向があります。膝蓋骨脱臼は、症状によってグレード1〜4まで分けられており、グレード4の状態になると歩行が困難な状態と判断されるのが特徴です。
発症する原因は遺伝による骨の形成異常が考えられます。他にも、高いところから落ちてしまい、膝のお皿がずれることが原因で発症することも少なくありません。軽症なら内服薬で様子を見るケースが多いですが、重症化した場合は手術が必要です。
骨折
チワワは他の犬種と比較して、骨が細い傾向があります。個体差はありますが、些細な衝撃でも骨折する可能性があるので、少しの段差にも注意が必要です。特に子犬の時期は元気が良い子も多いので、骨折するリスクは高いでしょう。
自宅に階段などの段差が多い場合は、子犬が行かないように柵を設けてください。片足を上げて痛そうにしているなど、普段と違う行動をとっているときは骨折の疑いがあります。動物病院でレントゲン撮影を受けて、骨折の有無を確認しましょう。
チワワを上手に飼育する方法
小さくて可愛らしいチワワですが、飼育は難しくないのでしょうか。初めてチワワを飼う方に向けて、上手に飼育する以下の方法を解説していきます。
- 適度な散歩を心掛ける
- しつけは厳しく行う
- 子犬の時期に他の犬との交流をさせる
- 関節に負担が少ない環境づくり
- こまめにブラッシングを行う
- 食べやすい大きさのフードを用意する
具体的な内容について解説していくので、参考にしてみてください。
適度な散歩を心掛ける
チワワに限らず、犬は適度な散歩が必要です。日頃の運動不足を解消させるだけでなく、外の景色を見ることでストレス解消にも繋がります。ただし、チワワは身体が小さいため、長時間・長距離の散歩は、身体に負担をかけます。愛犬に適度な運動を心掛けましょう。
しつけは厳しく行う
可愛らしいチワワには、厳しくしつけができず、ついつい甘やかしてしまう飼い主さんも多いでしょう。しかし、しっかりしつけを行わないと、散歩中に他の犬や飼い主さんに迷惑をかけてしまう恐れがあります。
急に吠えたり噛みついたり、問題行動が多くなるリスクがあるので、可愛くても厳しくしつけを行うことは大切です。
しつけは叱るだけでなく、要求に応えてくれたときには褒めてあげることも重要になります。要求に応えてくれたときはおやつをあげるなど、褒める準備を整え、チワワとの絆を深めていきましょう。
子犬の時期に他の犬との交流をさせる
犬も人と同じで、小さいときに他の犬と交流することで、社会性が身につけられます。そのため、子犬の時期には他の犬と交流をさせて、社会性の成長を促すようにしましょう。
ただし、チワワは神経質な性格をしているので、他の犬と接触させるときには気を付ける必要があります。最初はリードをつけておき、飛び掛からないよう配慮した上で交流させるのがおすすめです。
関節に負担が少ない環境づくり
チワワは他の犬種と比べて、骨が細く脱臼などの関節トラブルを引き起こしやすいです。上手に育てるためには、日頃から脱臼のリスクを下げられるように、自宅の環境を整える必要があります。
例えば、床材がフローリングの場合は爪が滑ってしまい、関節への負担が大きくなるリスクがあるでしょう。チワワの身体への負担を軽減させるためにも、滑りにくい素材として「タイルカーペット」や「クッションフロア」を導入してください。
毎日の生活を過ごす環境を整えるだけでも、病気やケガのリスクは大幅に下げられます。愛犬のことを考えて、適切な環境づくりを意識してください。
こまめにブラッシングを行う
チワワに限らず、犬は季節の変わり目には抜け毛が目立ちます。こまめにブラッシングしてあげることで、抜け毛を除去し、綺麗な毛並みに整えられるでしょう。
特に毛が長いロング・コートに関しては、定期的なブラッシングを行わないと毛がもつれてしまいます。毛がもつれると、皮膚病が発症するリスクが高くなるでしょう。
食べやすい大きさのフードを用意する
チワワは小型犬であるため、フードが大きいと飲み込みにくい可能性があります。身体のサイズに合わせて、食べやすい大きさのフードを用意してあげましょう。
フードが大きいとうまく食べられず、食欲不振を招く恐れがあります。しっかりエネルギーが蓄えられるよう、適度な大きさのフードを用意しましょう。
チワワを迎える3つの方法
チワワを家族に迎え入れるには、以下3つの方法があります。
- ブリーダーから迎える
- ペットショップから迎える
- 里親になる
具体的な方法について解説していくので、参考にしてみてください。
ブリーダーから迎える
チワワの繁殖を行っているブリーダーから迎え入れるといった方法があります。チワワの性格を理解した上で繁殖を行っているので、どのように飼育すれば良いのか、迎え入れるときにアドバイスを受けることもできるでしょう。
費用はブリーダーによって異なるので、事前に確認しておいてください。ブリーダーからチワワを迎え入れる場合は、親の姿から毛色や性格の特徴が予想できることが多いです。ご自身の好みにあったチワワと出会える可能性が高いでしょう。
ただし、自宅からブリーダーの家まで離れているかもしれないので、移動距離についても事前に把握しておく必要があります。移動距離が長いと、チワワの身体に負担がかかる恐れがあるので注意してください。
ペットショップから迎える
最寄りのペットショップから、チワワを迎え入れる方法があります。手続きをすれば、すぐにお迎えできるので、一目惚れで決める方も多いです。近くのペットショップから自宅に招き入れられるので、移動距離も短く、チワワの身体への負担を最小限に抑えられます。
また、子犬の頃から引き取るケースが多いので、大きく成長する姿が見られるでしょう。費用は店舗によって異なるので、飼う前に確認しておくことをおすすめします。
里親になる
保護施設の譲渡会に参加して、保護犬の里親になる方法があります。ただし、保護施設は出生が不明な犬も多いため、チワワを迎え入れられるとは限りません。子犬とも限らないので、確実に子犬のチワワを迎え入れたい方には向いていません。
また、先天性の病気を抱えている可能性もあるので、ペットショップやブリーダーから引き取る場合と勝手が違うことを理解しておく必要があります。
チワワを飼う費用はどれくらい?
チワワを飼う場合、費用についても理解しておく必要があります。お迎え時にかかる費用、飼育にかかる費用について確認していきましょう。
お迎え時にかかる費用相場
チワワをブリーダーやペットショップから迎える際の費用は、20〜30万円程度が相場です。ただし、あくまでも相場であり、サイズ・毛色・種類によって費用は異なります。
里親の場合は、譲渡会で引き取れるので費用はかかりません。ただし、確実にチワワが引き取れるわけではないことを理解しておく必要があります。
飼育にかかる費用
チワワの飼育には、さまざまな費用がかかります。必要な費用の項目、年間にかかる具体的な費用相場は以下の表のとおりです。
項目 | 年間費用 |
---|---|
フード・おやつ費用 | 5.8万円 |
診察費用・保険料 | 病院やケガの診療費:5.8万円 ペット保険料:4.6万円 ワクチン予防費:3.2万円 |
日用品など | シャンプー代:5.6万円 日用品:1.4万円 洋服:1.4万円 |
同じチワワでも、犬によって、そして飼育方法やケアの頻度によってかかる費用は大きく変わります。あくまでも参考として理解しておいてください。
チワワの特徴や飼育方法を理解してお迎えしよう
今回はチワワの特徴や飼育方法などについて、詳しく紹介してきました。チワワは繊細ながらも、飼い主には忠実な一面を見せる犬種です。小さな身体も可愛らしく、家族に迎え入れたいと考えている方は多いでしょう。
しかし、迎え入れる前に特徴や性格、かかりやすい病気やケガについて把握しておくことが大切です。ここでお伝えした飼育のコツや注意点を参考にして、住みやすい環境を整えてあげてください。
執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季
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