ペットショップで可愛い子犬と目が合ったら、今すぐ連れて帰りたくなったという方も多いはずです。
しかし、子犬を家族の一員として迎え入れるならば、信頼できるペットショップで、慎重に選ぶ必要があります。ペットショップによっては、健康状態がよくない犬を販売していることもあるからです。
そこで今回は、ペットショップの選び方、子犬の健康状態を知る方法や子犬の選び方のポイントなどをご紹介します。犬を飼いたいと考えている方は、ぜひご一読ください。
犬を購入するペットショップの選び方のポイント
犬は慎重に選ぶけど、ペットショップにはさほどこだわりがないという人もいるかもしれません。しかし、ペットショップも慎重に選ぶ必要があります。
犬は、大切な家族です。健康で元気な犬を迎え入れたいと思う方がほとんどでしょう。健康で元気な犬は、良いペットショップにいることが多いです。
良いペットショップかどうか見極めるには、以下のポイントをチェックしてみてください。
- ペットの様子は問題ないか
- 清潔な環境が整っているか
- 子犬の頭数は多すぎないか
- スタッフの対応が丁寧且つ知識豊富か
- 第一種動物取扱業者の標識を掲示しているか
- 市場から仕入れていないか
- 生後45日未満の子犬を扱っていないか
- アフターケアが万全か
ペットの様子は問題ないか
ペットの様子は、ペットショップを見極める重要なポイントです。ペットたちの毛にツヤがなく、ぐったりとして元気がなかったら要注意です。
また、年齢に対して極端に体が小さい子犬がいたら、食事を制限されている可能性があります。子犬が成長してしまうと売れ残る可能性が高くなるので、大きくならないようにわざと食事を制限する悪質なペットショップもあるのです。
清潔な環境が整っているか
子犬が過ごす場所が清潔かどうかは、極めて重要です。ペットショップに足を運んだら、以下の点を確認してください。
- ケージが汚れていないか
- 排泄物の処理は迅速且つ適切に行なわれているか
- 犬の体が汚れたまま放置されていないか
- 悪臭や害虫が発生していないか
また、子犬が安心して眠ったり、立って遊んだりする十分なスペースがあることもポイントです。過剰な照明や音がなく、子犬が快適に過ごせるように配慮されているかどうかも確認しましょう。
子犬の頭数は多すぎないか
子犬の頭数が多すぎるとスタッフの目が行き届かず、お世話が十分にできない可能性があります。
店舗が広くスタッフがたくさんいても、子犬が多すぎるのは好ましくありません。ペットショップの広さやスタッフの数とバランスが取れている頭数であることも重要です。
スタッフの対応が丁寧且つ知識豊富か
ペットショップでは、健康状態を含むペットの情報を説明することが義務付けられています。ペットの飼育方法や特徴などの質問にも誠実に対応し、丁寧に説明してくれる知識豊富なスタッフがいる店は、信頼できる店といえるでしょう。
気になる犬がいたら、原産国や成犬になったときの大きさ・適切な運動量・犬種特有の気質などについて質問してみてください。
また、生活環境に合った犬種を勧めて飼育のアドバイスもしてくれる店、メリットだけでなくデメリットも教えてくれる店も信用できます。さらに、血統と両親の情報や店に来るまでの流通ルートを教えてくれる店ならばより安心です。
第一種動物取扱業者の標識を掲示しているか
ペットショップなど動物を取り扱う業者は、第一種動物取扱業として都道府県等に登録する必要があります。行政から登録認定を受けている場合、登録番号や営業の種類、登録期限などを記載した標識(または登録証)を店内に提示しなければいけません。
万が一、標識が見当たらない場合は、店員に声をかけて確認しましょう。都道府県などの行政機関に登録業者であるか問い合わせても構いません。
市場から仕入れていないか
市場から犬を仕入れているペットショップは要注意です。犬の競り市場では、抵抗力の弱い小さな犬も多いです。犬が伝染病にかかるリスクが極めて高く、良いコンディションの犬を仕入れられるとは言い難いでしょう。
犬の価格が極端に安い場合は、市場から仕入れている可能性があります。スタッフに、安い理由を聞いてみることをおすすめします。一方、良質なブリーダーを探して、独自の流通を確率しているペットショップは信頼できる店です。
生後45日未満の子犬を扱っていないか
日本では、「動物の愛護及び管理に関する法律」によって、生後45日未満の子犬の販売が禁止されています。生後45日未満の犬を販売しているペットショップは法律違反です。
また、ワクチン接種が適切な時期に行われているか、ワクチン接種の正式な証明書が発行されているかもチェックしてください。
アフターケアが万全か
良いペットショップは売ったら終わりでなく、以下のようなアフターケアをしっかりと行っています。
- 医療保険代1ヶ月分無料
- 併設のトリミングケアサロンの紹介
- 動物病院との提携
- 豊富なペット保険情報の提供
さらに、ペットショップによっては「生命保証制度」を導入している店もあります。
生命保証制度とは、純血種のペットが一定期間内に先天性疾患を発症した場合、または死に至った場合などに無償または一定の代金で、同種・同品質の犬を譲渡するという制度です。
健康な子犬とは?ペットショップで犬を選ぶポイント
長く一緒に過ごせる犬を迎え入れるには、健康な子犬を選ぶことが重要です。せっかく犬を迎え入れても、すぐに病気になったり、亡くなったりしてしまうと、お互いにとって幸せな時間を過ごすことができないからです。
そのためには、以下の健康な子犬の特徴を理解しておく必要があります。
- 目がいきいきとして澄んでいる。目ヤニや充血がない。
- 耳に汚れや悪臭がない。音にしっかりと反応する。
- 鼻に適度に湿り気がある。
- 歯が白く、口臭がない。歯茎の色はピンクで、ほどよくひきしまっている。
- 被毛にツヤがあり、毛量は十分にある。フケや湿疹がない。
- 骨格は左右対称。歩行時にふらつかない。歩き方が不自然でない。
- しっぽが曲がっておらず、しっかりと動く。
- 肛門の締まりがよい。ただれや腫れがない。
以上のポイントを踏まえた上で、迎え入れる子犬を選ぶことが大切です。
子犬の反応で性格を理解する方法【行動別】
ペットショップでは、気になる子犬を抱っこしたりなでたりすることができます。そのときのペットの行動で、どんな性格の犬かある程度理解することも可能です。
- 呼びかけたとき
- 抱っこ・撫でたとき
呼びかけたとき
気になる犬に、「こっちおいで」と優しく呼びかけたとき、犬によって反応はさまざまです。すぐに駆け寄ってくる子もいれば、近付いてはこないけど興味を示している子もいます。
すぐに駆け寄ってくる
呼びかけたらすぐに駆け寄ってきてしっぽを振る子は、好奇心旺盛で人懐っこい性格です。
人や環境にも比較的なじみやすく、コミュニケーションを取りやすいので飼いやすいタイプといえるでしょう。ただし、興奮しやすい気質でもあるので、飛び出し事故やケガなどに注意してください。
すぐに近付いてこないが興味を示してはいる
すぐには近付いてこないけど、相手を観察して、危険がないと判断してから近付いてくる犬もいます。
このタイプは、慎重なタイプまたはのんびりとしたマイペースタイプが多いです。おもちゃやおやつを見せたら、近付いてくる可能性もあるので試してみてください。
よびかけに反応せず近付いてこない
よびかけにまったく反応せず、近付いてこない場合、神経質で警戒心が強いタイプの可能性があります。すぐに駆け寄ってくる子とは正反対のタイプといえるでしょう。
しかし、子犬のうちに色々な人と接したり色々な場所に連れて行ったりすることで、徐々に慣れてきて落ち着く可能性もあります。
抱っこ・撫でたとき
次に、抱っこしたときや撫でたときの反応を見てみましょう。暴れる犬もいれば、甘噛みをする犬など、さまざまです。
- 暴れる
- 大人しい
- 甘噛みをする
- 喜ぶ
暴れる
だっこしたときやなでたときに暴れる子は、元気なタイプです。体に触られるのを嫌がることがあるので注意してください。しかし、その後にお散歩やおやつなど、楽しいことをセットにすれば暴れなくなることもあります。
大人しい
甘えるわけでも暴れるわけでもなく、じっと大人しい子は、感情コントロールがしやすいタイプです。飼い主さんのふれあい次第で安心感を覚えるのも早いので、コミュニケーションを積極的に行ってみるとよいでしょう。
甘噛みをする
甘噛みをする子は、飼い主さんとの触れ合いが大好きな甘えんぼうのタイプです。遊び盛りなので、おもちゃなどでコミュニケーションしてあげると喜びます。甘噛みの癖を放置すると噛み癖がつくので、子犬のうちにしっかりとしつけることが重要です。
喜ぶ
しっぽをふって喜んだり手をなめたりしてくる子は、人懐っこくフレンドリーなタイプです。ただし構いすぎると、飼い主さんと離れたときに不安になりやすいので、接し方に注意する必要があります。
犬を購入するペットショップは慎重に選ぼう
犬は10数年と長い年月を共にすることが多いため、健康且つ家族やライフスタイルと相性が良い犬を迎え入れることが重要です。そのためには、信頼できるペットショップを選ばなくてはなりません。
犬の見た目の可愛さや値段だけで決めるのではなく、まずペットショップをさまざまな面で問題ないかチェックしてください。その後、気になる犬の健康状態や性格なども、チェックしてください。慌てず慎重に検討して健康で相性のよい犬を見つけましょう。
執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季
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