犬が石や砂を食べても慌てなくて大丈夫? 原因や対処法・しつけを解説

犬は散歩中に石や砂を食べてしまうことがあります。犬は噛み癖のある生き物なので興味本心で口に入れてしまうこともありますが、誤って多く飲み込んでしまうと大変危険です。

石や砂を食べるのは、ストレスや栄養バランスが崩れている可能性もあります。そのため、飼い主さんは日頃から愛犬の様子を観察することが大切です。

そこでこの記事では、犬が医師や砂を食べる原因や対処法について詳しく解説しています。予防法やしつけについてもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

犬が石や砂を食べる8つの原因

犬が石や砂を食べる原因として、以下の8つが挙げられます。

  • 美味しそうな匂いが付着している
  • ミネラルが不足している
  • 飼い主の興味を惹こうとしている
  • お腹に寄生虫がいる
  • 異食症を発症している
  • ストレスが溜まっている
  • 歯に違和感を覚えている
  • 自然行動

愛犬が石や砂を食べると、口内の怪我や誤飲につながることがあります。そのため、飼い主さんはまず原因を特定することが大切です。

美味しそうな匂いが付着している

石に美味しそうな匂いが付着している場合があります。食べ物のゴミや調味料が石に付着すると、しばらくの間匂いが残ります。そのため、食べられるものと勘違いして食べてしまった可能性が高いです。

ミネラルが不足している

ミネラルが不足しているときにも、石や砂を食べることがあります。犬のミネラル不足は、皮膚や心身の状態に悪影響を及ぼす可能性が高いです。栄養バランスが崩れているサインなので、食生活の見直しを行いましょう。

飼い主の興味を惹こうとしている

犬は飼い主さんの興味を惹くために、石や砂を食べることがあります。特に子犬が石や砂を食べたときに大袈裟に騒ぐと、繰り返してしまう可能性が高いため、冷静に対応することが大切です。

お腹に寄生虫がいる

成犬になってから石や砂を食べるようになった場合、寄生虫がお腹にいる可能性があります。飼い主さんに感染するケースもあるため、早めに獣医師に診てもらうようにしましょう。

異食症を発症している

異食症とは、石や土、草など食べてはいけないものを食べてしまう病気です。空腹や寄生虫感染、ストレスなどさまざまな理由で発症します。

また、糖尿病や甲状腺機能亢進症などの病気が原因で、食べ物以外を食べるようになることも多いです。目に入るものを何でも口にして飲み込んでしまう可能性が高いので、動物病院へ連れていきましょう。

ストレスが溜まっている

犬はストレスが原因で、石や砂を食べるようになることもあります。引越しや運動不足、長時間の留守番、新しい家族が増えるなどストレスの原因はさまざまです。

また、噛み癖や拾い食いなどのトレーニングがストレスになっている可能性もあります。

歯に違和感を覚えている

乳歯に生え替わりする際、歯に違和感を感じるため、硬いものを噛みたがる傾向があります。家の中では家具やおもちゃ、外では石を噛む行動が見られます。

自然行動

自然行動は子犬に見られることが多いです。子犬は好奇心が旺盛なので、目に入ったものを口で確認します。それがたまたま石や砂だったということです。

その際に、大騒ぎすると注目獲得という問題行動につながる可能性が高いため、冷静に対応しましょう。また、シニア犬は認知症が原因で石や砂を食べるようになることがあります。

犬が石や砂を食べるのを予防する方法

犬が石や砂を食べるのを予防する方法として、以下の4つが挙げられます。

  • 愛犬の健康状態をよく観察する
  • 噛み応えのあるおやつやおもちゃをあげる
  • 環境を整える
  • ストレスを与えないようにする

石や砂を誤飲すると、健康に影響を及ぼすことがあります。そのため、飼い主さんは愛犬が石や砂を食べないように予防することが大切です。

愛犬の健康状態をよく観察する

石や砂を食べる原因を特定するために、愛犬の健康状態をよく観察することが大切です。

成犬になってから石や砂を食べるようになった場合は、健康に問題がある可能性が高いです。早めに動物病院へ連れて行くことをおすすめします。

噛み応えのあるおやつやおもちゃをあげる

乳歯の生え替わり時期は、噛み応えのあるおやつやおもちゃをあげると良いです。噛む欲求が満たされて、歯の痒みで石を食べることはなくなります。

ただし、あげるときは愛犬に合った硬さのおやつやおもちゃを選ぶことが大切です。

環境を整える

散歩中に石を食べないように、コースを変える工夫が必要です。芝生やコンクリートなど、石が少ない場所で散歩するようにしましょう。石を食べられない環境を整えることも有効な手段です。

ストレスを与えないようにする

ストレスが原因で石や砂を食べる場合は、そのストレスを取り除いてあげる必要があります。ストレスの原因を特定し、愛犬に合った対応をしましょう。

犬が石や砂を食べないようにするしつけの仕方

犬が石や砂を食べないようにしつける際は、以下4つのポイントを押さえることが大切です。

  • 基本的なしつけを徹底的に行う
  • 飼い主の存在を意識させながら散歩する
  • 行動をやめさせる指示に従えるようにする
  • くわえたものを離せるようにする

愛犬が石や砂を食べないようにするには、しつけも不可欠です。石や砂を食べてしまっても、きちんとしつけをしていれば飲み込まないように指示することができます。

基本的なしつけを徹底的に行う

合図をしたら飼い主さんに注目するように、アテンション・ゲットを普段から練習しておきましょう。

また、リードを引っ張らずに弛んだ状態で散歩できるようになることも重要です。犬が先に進んでしまうと、飼い主さんは犬の前に落ちているものを見つけにくいためです。

飼い主の存在を意識させながら散歩する

散歩中に時々、合図を出して飼い主さんに注目させる練習を行います。飼い主さんの存在を意識させながら散歩することで、愛犬がグイグイと前に進んでくることが少なくなります。

行動をやめさせる指示に従えるようにする

「待て」「やめ」などは、石や砂を食べる前に防止できる指示です。普段から繰り返し練習を行い、行動をやめさせる指示に従えるようにします。

また、飼い主さんの許可なく勝手にものを口に入れないように、トレーニングで教えることも可能です。

くわえたものを離せるようにする

「出せ」「ちょうだい」などの合図を教えて、飼い主さんが口の中に手を入れることを許すトレーニングを行います。噛まれないようにするために有効な手段です。

普段から口の中を触る練習や歯磨きなどで口周りを触られても大丈夫なようにしておく必要があります。

犬が石や砂を食べてしまったときの対処法

犬が石や砂を食べてしまったときの対処法は、食べた大きさや量によって異なります。小さい石や少量の砂であれば便と一緒に出てくることも多いですが、心配な場合はすぐ動物病院へ連れていきましょう。

小さい石や少量の砂を食べた場合

小さい石や少量の砂を食べた場合は、便と一緒に出てくる可能性が高いです。しかし、その際に腸を傷つけるリスクもあるので、毎日便の状態をチェックしましょう。何か異常があるときは、すぐ獣医師に診てもらうことが大切です。

5mm以上の石や大量の砂を食べた場合

5mm異常の石や大量の砂を食べた場合は、すぐに動物病院に連れて行きましょう。腸閉塞が起きてしまうと、命の危険性が高まります。

腹痛や便秘、嘔吐、下痢、血便などの症状が見られたときは特に注意が必要です。動物病院で診察を受ける際は、食べたときの様子や時間など分かる情報は全て獣医師に伝えることをおすすめします。

食べるところを見ていなくても、レントゲンで石を食べたかどうか確認することができます。

石や砂を食べた犬へのNG対応

石や砂を食べた犬へのNG対応として、以下の3つが挙げられます。

  • 無理やり吐かせる
  • 叱る
  • 無理やり取り出す

やってはいけない対処法をやってしまう飼い主さんは意外に多いので、事前に把握しておくことが大切です。

無理やり吐かせる

愛犬が石や砂を飲み込んでしまったときに無理やり吐かせると肺炎になったり、気道を傷つけたりする可能性があります。

飲み込んでしまうと、飼い主さんにできることはありません。無理やり吐かせずに、動物病院へ連れていきましょう。

叱る

石や砂を飲み込んでしまうと、反射的に叱ってしまいがちです。しかし、拾い食いは犬にとって自然行動のひとつなので、叱るのはやめましょう。

叱るよりも、「どのくらいの大きさの石を食べたのか」「どれくらいの量の砂を食べたのか」など、獣医師に伝えるための情報を把握することが大切です。

無理やり取り出す

石や砂を食べたときに無理やり取り出そうとすると、犬は飼い主さんに取られると思って飲み込んでしまうことがあります。

飼い主さんが慌てれば慌てるほど、飲み込んだり噛みついたりなど危険性が高まるため、冷静に対処することが大切です。

愛犬が石や砂を食べるのを防ぐしつけをしよう

今回は、犬が石や砂を食べる原因や対処法、予防する方法などについて詳しく解説しました。さまざまな原因があるため、飼い主さんはまず特定することが大切です。

仮に飲み込んでしまった場合は、石の大きさや砂の量によって適切な対応が異なります。状況に応じて、動物病院へ連れて行く判断も必要です。

また、犬が石や砂を食べないようにしつけすることも欠かせません。「待て」「やめ」など基本的なしつけを始め、散歩中に飼い主さんより前を歩かないようにトレーニングして未然に防ぐよう心がけてください。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

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