「犬に睡眠薬を飲ませてもいいの?」
「不眠の愛犬に睡眠薬を与えるときの注意点は?」
「老犬の夜鳴きは睡眠薬で対処すべき?」
犬と睡眠薬の関係について、こんな悩みを持つ飼い主さんも多くいるはずです。
犬も人間と同様に、睡眠不足になると身体や精神に大きな影響を受けます。また、夜鳴きは飼い主さんのストレスにつながるだけでなく、近隣トラブルに発展する可能性が高いです。
そのため、犬の不眠症や夜鳴きの対策として、獣医師から睡眠薬が処方される場合があります。今回の記事では、犬に睡眠薬が必要になるケースや注意点について詳しく解説します。睡眠薬の与え方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
犬に睡眠薬が必要になるケース
犬に睡眠薬が必要になるケースとして、以下の2つが挙げられます。
- 夜鳴きが続く場合
- 上手く眠れない場合
それぞれのケースを詳しく解説します。
夜鳴きが続く場合
痴呆(ちほう)などシニア特有の症状が発症すると、愛犬が夜間に泣き続けてしまうことがあります。愛犬の夜鳴きが続くと、飼い主さんは寝不足でストレスを抱えてしまうケースが多いです。
飼い主さんの健康維持や近隣トラブルを避ける目的で、睡眠薬を処方する場合があります。
上手く眠れない場合
シニア犬だけでなく、脳疾患系の病気が原因で上手く眠れなくなることも多いです。この場合も、愛犬や飼い主さんの健康を守るために睡眠薬を与えるケースがあります。
犬用睡眠薬の種類
犬用睡眠薬には、さまざまな種類があります。代表的な種類は、以下の4つです。
- アセプロマジン
- ジアゼパム
- ラメルテオン
- トラゾドン
それぞれの睡眠薬の効果や特徴について、解説していきます。
アセプロマジン
アセプロマジンとは、麻酔の前によく投与される鎮静薬です。効果は個体差が大きく、大萱犬やボクサー、グレーハウンドに効きやすいと言われています。日本では現状販売されていないため、個人輸入をしていない動物病院もあります。
ジアゼパム
ジアゼパムは抗不安薬で、脳の活性を落とすことで催眠作用を発揮します。抗てんかん薬としても使われる場合が多く、効果の個体差が大きいです。
ラメルテオン
ラメルテオンとは、睡眠ホルモンとも呼ばれているメラトニンと同じ役割のある薬です。人間には不眠症の治療薬として使用されるものの、動物への効果は明確にされていません。
トラゾドン
トラゾドンは抗うつ剤で、不安症などの薬として使用されることもあります。肝臓や腎臓、心臓に問題がある場合は投与できないため、シニア犬に使用されるケースは稀です。
犬の負担を最小限に抑える睡眠薬の与え方
犬の負担を最小限に抑える睡眠薬の与え方は、形状によって方法が異なります。服薬後は褒めたり、ご褒美をあげたりして薬に抵抗をなくすことが大切です。
錠剤・カプセルの場合
錠剤やカプセルの場合は、以下の与え方があります。
- 食べ物と一緒に与える
- 投薬補助おやつを活用する
- 服薬ゼリーやオブラートを使う
食べ物と一緒に与える
チーズやさつまいも、納豆など、犬の嗜好性が高いものがおすすめです。最初から薬を入れてしまうと警戒される可能性があるので、まずは薬を入れない状態で与えると良いでしょう。
投薬補助おやつを活用する
投薬補助おやつは、粘土のように薬を包める商品のことです。指でつまむだけで簡単に形状を変えられるため、さまざまな薬に使うことができます。
服薬ゼリーやオブラートを使う
服薬ゼリーやオブラートを使うと、薬のニオイを軽減することができます。オブラートの場合は、周りを軽く水で濡らすと喉に通りやすくなります。
散薬・液剤の場合
散薬や液剤の場合は、以下の与え方があります。
- ウェットフードに混ぜて与える
- とろみのあるスープに混ぜる
- ペースト状の薬を上顎や歯茎に塗る
ウェットフードに混ぜて与える
少量のウェットフードに薬を混ぜます。ただし、一度に大量の薬を混ぜると愛犬が気づいてしまう可能性が高いです。少しずつ混ぜるように意識しましょう。
とろみのあるスープに混ぜる
片栗粉でとろみをつけたスープに薬を混ぜて飲ませます。ただし、熱すぎると舌を火傷する恐れがあるため、温度には注意が必要です。
ペースト状の薬を上顎や歯茎に塗る
水やはちみつ、コンデンスミルクなどで薬を溶き、愛犬の上顎や歯茎に塗りましょう。苦い薬を与えるときは、味の濃いものや甘みのあるものを使うのがおすすめです。
犬に睡眠薬を与えるときの注意点
犬に睡眠薬を与えるときの注意点として、以下の5つが挙げられます。
- 獣医師に指示された使用量を守る
- 効果が弱い薬から始める
- 事前に副作用を把握する
- 睡眠薬に頼りすぎると効果が薄くなる
- 薬の飲み合わせを考える
それぞれの注意点について詳しく解説します。
獣医師に指示された使用量を守る
愛犬に睡眠薬を与えるときに最も重要なのは、獣医師に指示された使用量を守ることです。犬の体重や健康状態、年齢などによって最適な量は異なります。指示された量以上の薬を与えると、副作用のリスクが高まるため注意が必要です。
効果が弱い薬から始める
犬に睡眠薬を与え始めるときは、効果が弱いものが良いとされています。服薬によってどのような反応があるのかを把握するためです。また、効果が弱い薬から始めることで、最小限の副作業で済むようになります。
事前に副作用を把握する
睡眠薬には少なからず副作用があります。副作用は薬によって異なるので、事前にしっかり把握しておきましょう。気になることがある場合は、獣医師に聞くことをおすすめします。
睡眠薬に頼りすぎると効果が薄くなる
睡眠薬は時間と共に効果が薄くなる可能性があります。犬の体が薬に慣れてしまうためです。効果が薄れた場合は自己判断で量を増やさず、必要に応じて獣医師に相談することが大切です。
薬の飲み合わせを考える
既に他の薬を服用している場合は、薬の飲み合わせに注意が必要です。薬の組み合わせによっては、予想せぬ副作用を引き起こす可能性があります。
睡眠薬を処方してもらう前に、必ず獣医師に「何のために、何の薬を飲んでいるのか」具体的に伝えることが大切です。
睡眠薬を与えずに夜鳴きや不眠を改善する方法
睡眠薬によって愛犬の夜鳴きや不眠は解消される可能性がありますが、中にはできるだけ睡眠薬に頼りたくないという飼い主さんもいるでしょう。睡眠薬を与えずに夜鳴きや不眠を改善する方法として、以下の4つが挙げられます。
- 日光に当てる
- 日中に散歩する
- 昼寝の時間を短くする
- サプリメントや漢方を与える
それぞれの方法について詳しく解説します。
日光に当てる
日光浴は犬の心身の健康に良い影響を与えると言われています。自然光は体内時計をリセットし、自然な睡眠サイクルに戻す効果があります。
そのため、愛犬が昼夜逆転生活を送っている場合は、必ず日光に当てるようにしましょう。日光はビタミンDの生成を助け、骨と免疫システムの健康維持にも役立ちます。
日中に散歩する
日中に散歩することでエネルギーが消耗し、睡眠の質が高くなります。散歩は身体的な健康を保つだけでなく、ストレス発散にも効果があります。
昼寝の時間を短くする
昼寝の時間が長いと、夜になっても眠気を感じないことがあります。そのため、愛犬の不眠が気になる場合は、昼寝の時間を短くしてみましょう。
サプリメントや漢方を与える
メラトニンなどのサプリメントは、睡眠の質を向上させる可能性があります。また、漢方はリラクゼーションを促すため、安眠を助ける効果が期待できます。ただし、サプリメントや漢方を与えるときは、必ず獣医師に相談するようにしましょう。
犬用睡眠薬でよくある質問
犬用睡眠薬でよくある質問として、以下の2つが挙げられます。
- 睡眠薬を与えてから効くまでの時間は?
- 睡眠薬はどれくらい持続する?
それぞれの質問に対する回答を紹介します。
睡眠薬を与えてから効くまでの時間は?
睡眠薬を与えてから効くまでの時間は、人間の場合10〜30分と言われています。ただし、犬は人間とは異なるので、事前に獣医師に確認するようにしましょう。効くまでの時間を把握することで、愛犬に薬を与えるタイミングを決めやすくなります。
睡眠薬はどれくらい持続する?
睡眠薬の持続性は、個体差が大きいです。効きが悪いからと言って勝手に量を増やしたり、強い薬に変えたりすると、副作用が出てしまう可能性があります。そのため、睡眠薬を与えるときは、必ず獣医師の指示を守ることが大切です。
愛犬に睡眠薬を与えるべきか獣医師に相談しよう
今回は、不眠症や夜鳴きが多い犬に睡眠薬を与えても大丈夫かどうかについて解説しました。睡眠薬を服用するかどうかは、獣医師の判断に委ねましょう。
また、犬の体重や健康状態、年齢などによって服用すべき量は異なります。睡眠薬を与える場合は、必ず獣医師の指示に従うことが大切です。少なからずどの睡眠薬にも副作用があるため、事前にしっかり把握しておくことも欠かせません。
執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季
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