「愛犬が体を痒がっている」と心配な飼い主さんも多いのではないでしょうか。犬が体をかくことは珍しくないものの、病気の可能性も考えられます。
ノミやダニなどの虫刺され、アレルギー、細菌感染など痒みの原因はさまざまです。早期治療が必要になる病気もあるため、飼い主は日頃から愛犬の様子をよく観察しておくことが大切です。
そこで今回の記事では、犬が体を痒がる原因について詳しく解説します。対処法・予防法や病院へ連れていくべき症状も解説しているので、犬を飼っている方はぜひ参考にしてください。
犬が体を痒がる6つの原因・対策
犬が体を痒がる原因・対策として、以下の6つが挙げられます。
- ストレス
- 換毛期
- アレルギー・アトピー
- 虫さされ
- 乾燥
- 病気
それぞれの原因・対策について詳しく解説します。
ストレス
ストレスは痒みを悪化させる原因となります。直接的な原因ではないものの、自律神経に影響を及ぼすため免疫力が低下します。ストレスとなる原因を取り除くことが大切です。
換毛期
換毛期に上手く生え変わらないと、毛玉のようになってしまうことがあります。細菌繁殖が起こりやすく、痒みや違和感が発生します。スリッカーでムダ毛を除去し、シャンプーすると改善されるケースが多いです。
アレルギー・アトピー
アレルギーやアトピーは食物や花粉、ハウスダストなどが原因で痒みが起こります。食物アレルギーは顔に痒みを感じることが多く、落ち着くまでは内服薬が必要です。
一方で、アトピーは耳や肉球に痒みを感じることが多く、状況に応じて痒み止めを併用します。また、体に付着したアレルゲンを取り除くために、定期的にシャンプーを行います。
虫さされ
犬はノミに刺されるとアレルギー反応が起こり、皮膚炎を発症します。腰やお尻、首周りに見られることが多く、激しい痒みを伴います。必要に応じて、痒み止めを使用します。
乾燥
皮膚が乾燥すると、痒みの原因となります。また、寒い時期に暖房を使うと愛犬の体温が上昇し、血液の流れが良くなることで悪化します。乾燥が原因の場合は、保湿すると改善されるケースが多いです。
病気
痒みを伴う病気として、以下の6つが挙げられます。
- 外耳炎
- 膿皮症
- 疥癬症
- マラセチア性皮膚炎
- 皮膚糸状菌症
- 甲状腺機能低下症
病気によっては、強い痒みを感じます。早急に動物病院で診てもらいましょう。
犬が痒がるときに病院へ連れていくポイント
犬が痒がるときに病院へ連れて行くポイントとして、以下の3つが挙げられます。
- 痒がっている箇所に脱毛・腫れなどが見られる
- いつも同じ箇所をかいている
- かく頻度が増えている
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
痒がっている箇所に脱毛・腫れなどが見られる
犬が痒がっている箇所に脱毛や腫れが見られた場合は、注意が必要です。皮膚炎や膿皮症など、病気にかかっている可能性があります。
いつも同じ箇所をかいている
いつも同じ箇所をかいている場合は、皮膚に何かしら異常がある可能性が高いです。まずは、その箇所に炎症が起きていないか確認しましょう。
かく頻度が増えている
体をかく頻度が増えている場合も、動物病院へ連れていきましょう。体をかいているときに止めさせても再びかき始めたり、長時間かき続けたりするときも注意が必要です。
犬の体の痒みを予防する方法
犬の体の痒みを予防する方法として、以下の4つが挙げられます。
- ブラッシングをする
- シャンプーをする
- スキンケアをする
- 予防薬を使う
それぞれの方法について詳しく解説します。
ブラッシングをする
抜け毛や毛玉を放置しておくと、皮膚トラブルにつながります。定期的にブラッシングを行うことが大切です。
使用するブラシは、獣医師に相談しましょう。ただし、やり過ぎると皮膚を傷める原因となるため、頻度や力加減に注意が必要です。
シャンプーをする
シャンプーは体の汚れや臭いを取り除くだけでなく、かゆみの予防にも効果的です。ただし、マッサージするように優しく洗います。
必ず犬用シャンプーを使用することも重要です。シャンプー後は、タオルドライが基本となります。ドライヤーを使うときは愛犬と距離を保ち、できるだけ短時間で終わらせましょう。
スキンケアをする
皮膚が乾燥しやすかったり、皮膚トラブルを起こしやすかったりする場合は、スキンケアに力を入れましょう。保湿することで改善されるケースがあります。
予防薬を使う
ノミやダニはアレルギーの原因となるため、予防薬を使うのがおすすめです。痒みが生じた場合は、痒み止めが有効となります。ただし、使用する前に必ず獣医師に相談することが大切です。
犬の体の痒みでよくある質問
犬の体の痒みでよくある質問は以下のとおりです。
- 人間に感染することはある?
- 人間用の薬を使っても大丈夫?
- 痒みが起きやすい犬種は?
それぞれの質問に対する回答を紹介します。
人間に感染することはある?
犬の皮膚病の中には、人間にうつるケースもあります。例えば、ノミが犬の体に寄生していると、人間も刺されて皮膚炎を起こす可能性が高いです。
また、皮膚糸状菌症は人間にうつると脱毛などの症状が見られます。全ての病気が人間にうつる訳ではありませんが、感染する場合もあるため注意が必要です。
人間用の薬を使っても大丈夫?
犬に人間用の薬を使用すると、症状が悪化したり、舐めたときに中毒や副作用が起きたりする可能性があります。使用する薬は、必ず獣医師に処方してもらいましょう。
痒みが起きやすい犬種は?
痒みが起きやすい犬種は以下のとおりです。
- 柴犬
- チワワ
- トイ・プードル
- シー・ズー
- ゴールデン・レトリーバー
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
痒みが起きやすい犬種でも普段と違う様子が見られたら、早めに動物病院へ連れていきましょう。
愛犬が体を痒がっていたら動物病院へ連れて行こう
今回は、犬が体を痒がる原因や対策について詳しく解説しました。換毛期や虫さされなど、痒みが起こる原因はさまざまです。
また、直接的な原因ではないものの、ストレスによって痒みが悪化するケースもあります。愛犬が体を痒がっている場合は、脱毛や腫れがないか確認しましょう。
皮膚に異常が見られたら、早急に動物病院へ連れて行く必要があります。同じ箇所をかいていたり、かく頻度が増えたりした場合も、獣医師に診てもらった方が安心です。
執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季
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