室内飼いしやすい犬種10選! 必要な準備と注意点も詳しく解説

最近は、外よりも部屋の中で犬を飼うほうが主流となっています。しかし初めて犬を飼う場合、「どの犬種が飼いやすいのか」「どのような準備が必要なのか」など、疑問に思うことも多いでしょう。

そこで今回の記事では、室内飼いしやすい犬種を紹介します。室内飼いは愛犬と過ごす時間が増えたり、しつけがしやすくなったりする一方で、少なからずデメリットも存在します。

室内飼いに必要な準備やしつけ、注意点なども解説しているので、これから犬を飼おうと考えている方はぜひ参考にしてください。

犬は室内飼いが主流

以前の一軒家の庭は犬を飼える広さがあったため、外飼いが一般的でした。しかし、高度成長期に団地やマンションのような集合住宅が増えた結果、現在では室内飼いが主流となっています。

また、昭和の終わりから小型犬が流行したことも室内飼いが増えた理由の一つです。現在では、90%の飼い犬が室内飼いであると言われています。

犬を室内飼いするメリット

犬を室内飼いするメリットとして、以下の4つが挙げられます。

  • 愛犬と一緒にいる時間が増える
  • しつけがしやすくなる
  • 怪我や病気に気付きやすい
  • 天候に関わらず快適に暮らせる

それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

愛犬と一緒にいる時間が増える

室内飼いをすることで、愛犬と一緒に過ごす時間が必然的に増えます。また、コミュニケーションやスキンシップの機会が増え、愛犬との絆も深まるでしょう。

しつけがしやすくなる

常に飼い主さんの目が届く範囲にいるため、愛犬のトレーニングやしつけがしやすくなります。愛犬の行動を把握し、ベストなタイミングでしつけを繰り返し行うことができます。

また、悪いことをした時にその場で注意することで、何が悪かったのか愛犬も理解しやすいです。

怪我や病気に気付きやすい

同じ空間で過ごすことで、怪我や病気に気付きやすくなります。特にパピー期やシニア期の犬は、体調管理が難しいです。気づいたときには病気にかかっていることも珍しくありません。

怪我や病気は、早期発見・早期治療が非常に重要です。室内飼いであれば部屋の管理も徹底できるため、怪我のリスクも最小限に抑えられます。

天候に関わらず快適に暮らせる

日本の気候は変動を続けており、犬へのダメージも増えました。室内飼いであれば、豪雨や暴風、大雪、強力な紫外線などから愛犬を守ることができます。

犬を室内飼いするデメリット

犬の室内飼いにはメリットがある一方で、デメリットもあります。具体的なデメリットは以下のとおりです。

  • 部屋が汚れやすい
  • 動物アレルギーを持つ人を家に呼べない

犬がいると人間だけで生活するよりも、部屋が汚れやすくなります。特に抜け毛に悩む飼い主さんが多く、生え替わりの時期は掃除をしてもキリがありません。

しかし、抜け毛を放置するとダニの繁殖リスクが高まるため、こまめに掃除することが大切です。

室内で飼いやすい犬種10選

ここでは、室内で飼いやすい以下の犬種を特徴と一緒に紹介します。

  • トイ・プードル
  • チワワ
  • フレンチ・ブルドッグ
  • ミニチュア・ダックスフンド
  • ポメラニアン
  • マルチーズ
  • シーズー
  • ヨークシャー・テリア
  • 柴犬
  • ミニチュア・シュナウザー

トイ・プードル

プードルは室内犬の中でも、特に人気のある犬種です。ぬいぐるみのような可愛らしさが魅力と言えます。また、抜け毛や犬特有の体臭も少ないです。

ただし、毛が絡まりやすいので毎日のブラッシングが欠かせません。毛玉を防ぐために、定期的にトリミングする必要があります。

チワワ

チワワは一途で、飼い主さんに愛情を注いでくれる犬種です。ただし、体が小さいので警戒心が強く、他の犬種と比べて吠えやすい傾向があります。歯が弱く偏食である犬も多いため、こまめなデンタルケアが重要です。

フレンチ・ブルドッグ

フレンチ・ブルドッグはフレンドリーな性格で、吠えにくい犬種です。飼い主以外の人や他の犬とも仲良くなりやすい傾向があります。

ただし、食欲旺盛で太りやすいため食事量と運動量に注意が必要です。また、短頭種なので自分で体温調節が上手くできません。

ミニチュア・ダックスフンド

ミニチュア・ダックスフンドは、友好的な性格で辛抱強い犬種です。飼い主さんの言うことは聞きますが、狩猟犬だったため吠えやすい傾向があります。

また、太りやすく、ヘルニアになりやすいので、滑り防止マットを床に敷くなどの対策が必要です。

ポメラニアン

ポメラニアンは飼い主さんへの依存度が高く、寂しがり屋な犬種です。綺麗な毛並みが特徴ですが、保つためにはこまめにブラッシングする必要があります。また、きちんとしつけないと噛み癖や吠え癖がつきやすくなります。

マルチーズ

マルチーズは温厚な性格で、しつけもしやすい犬種です。ただし、被毛が細いため絡まりやすく、こまめなブラッシングが必要です。常に被毛は伸び続けている状態なので、定期的なトリミングも欠かせません。

シーズー

シーズーは友好的で、穏やかな性格の犬種です。吠えることも少ないため、集合住宅でも安心して室内飼いできます。

ただし、乾燥地帯で生まれた犬なので、高温多湿である日本で飼うと皮膚のかぶれや炎症を引き起こす可能性があります。日頃から空調の管理が重要です。

ヨークシャー・テリア

ヨークシャー・テリアは飼い主さんに従順で賢いため、しつけがしやすい犬種です。しかし、プライドの高さと気難しさがあるため、深い信頼関係を築くことが大切です。

被毛の抜け毛は少なくお手入れがしやすいものの、細く長い毛は絡まりやすいため、こまめにブラッシングをする必要があります。

柴犬

柴犬は勇敢で警戒心が強く、我慢強い性格の犬種です。自立心が強いが故に、ベタベタされるのを嫌います。忠誠心も強いので飼い主さんに甘えることもありますが、知らない人に対しては警戒吠えするケースも多いです。

しかし、正しくしつけをすれば、他の人や犬とも上手くコミュニケーションを取ることができます。

ミニチュア・シュナウザー

ミニチュア・シュナウザーは頭がよく、勇敢な性格の犬種です。しかし、頑固な一面もあるため、しっかりと信頼関係を築く必要があります。警戒心も強く、知らない人や音に対して吠えるので、無駄吠えのしつけも大切です。

室内飼いで必要な準備

室内飼いで必要な準備は以下のとおりです。

  • 犬を飼うために必要なものを揃える
  • 犬の生活環境を整える
  • トイレを設置する

それぞれの準備について詳しく解説します。

犬を飼うために必要なものを揃える

犬を飼うときに必要なものは以下のとおりです。

  • ケージ・ベッド
  • サークル・ゲート
  • 犬用マット
  • トイレ・ペットシート
  • 食器・給水器
  • 首輪・ハーネス・リード
  • クレート・キャリーバッグ
  • ドッグフード
  • おもちゃ
  • 空気清浄機

空気清浄機は必須ではないものの、ホコリや抜け毛を吸収してくれます。ペット特有のニオイを除去する商品もあり、部屋に置くだけで様々な効果を発揮します。

No.1「犬 準備」への内部
リンク

犬の生活環境を整える

ケージの定位置は、明るさや音が犬のストレスにならない場所を選びましょう。また、フローリングは滑りやすいため、犬用マットを敷く必要があります。特に胴長の犬種や足の細い犬種を飼う場合は、滑り止め対策が非常に重要です。

トイレを設置する

トイレスペースはマットから離し、なるべく人の目が届きづらい場所に設置します。子犬はペットシートとマットの区別が難しいため、近くに置くとトイレを失敗する原因となるため注意が必要です。

室内飼いに必要なしつけ

室内飼いに必要なしつけは以下のとおりです。

  • コマンドを覚えさせる
  • 決まった場所でトイレができるようにする
  • 社会性を身につける
  • 無駄吠えさせない
  • 留守番に慣れさせる
  • 噛み癖をつけない

それぞれのしつけについて詳しく解説します。

コマンドを覚えさせる

コマンドとは、飼い主さんが犬にして欲しい行動を示す合図のことです。基本的なコマンドとして、「待て」や「お座り」、「伏せ」などがあります。飼い主さんは声やハンドサイン、表情などで分かりやすく示すことが大切です。

決まった場所でトイレができるようにする

犬を室内飼いする場合は、迎えた日からトイレトレーニングが必要です。一度悪い習慣がついてしまうと、後から直すのに時間がかかります。

そのため、最初にしっかりと教えることが重要です。トイレトレーニングは以下の流れで繰り返し行います。

1. トイレのタイミングを待つ
トイレがしたいときは、床のニオイを嗅ぎながらその場でグルグルと回り始めます。

2. トイレの場所へ誘導する
愛犬がトイレのサインを出したら、トイレへ誘導してあげます。そのまま15分ほど待ち、トイレが上手くできたら褒めてあげましょう。

ある程度トレーニングを繰り返したら、自分でトイレに行けるように見守ります。子犬がトイレを失敗しても、むやみに叱らないようにしましょう。また、汚れた場合は、すぐに処理することも大切です。

社会性を身につけさせる

犬は生後4週間〜12週間までが、社会化トレーニングに最適な時期と言われています。この時期に愛犬を室内から出さないでいると、成犬になっても音に対して過敏に反応したり、臆病になったりします。

社会性を身につけさせるためには、以下の方法が有効です。

  • 家の中で発生する音を聞かせる(家電音・生活音など)
  • 老若男女問わず多くの人に会わせる
  • 犬同士で遊ばせる
  • 外に連れて行く

社会性を身につけさせることで、知らない人や犬に動じない精神的に安定した犬へと成長します。

無駄吠えさせない

無駄吠えとは、要求や警戒、興奮しているときに吠えることです。無駄吠えは室内に響きやすく、癖になると近所トラブルに発展する可能性があります。

無駄吠えさせないためには、愛犬が吠えている理由を見極めることが大切です。また、飼い主さんの指示で落ち着かせられるように、きちんとしつけをする必要もあります。

留守番に慣れさせる

日頃からサークルやケージに慣れさせておくと、犬はストレスなく留守番することができます。留守番中のいたずらや誤飲も防げるため、サークルやケージが安心して落ち着ける場所と認識させることが大切です。

噛み癖をつけない

子犬はコミュニケーションとして甘噛みすることがありますが、そのままにしておくと噛み癖がついてしまう可能性が高いです。愛犬が成長する前に、噛んではいけないものをしっかり教えておく必要があります。

室内飼いするときの注意点

室内飼いするときの注意点として、以下の5つが挙げられます。

  • 犬が誤飲しそうなものは片付ける
  • 犬に入ってほしくない場所は柵を設置する
  • 部屋をこまめに掃除する
  • 室内を適温に保つ
  • 散歩後は足を綺麗にする

それぞれの注意点について詳しく解説します。

犬が誤飲しそうなものは片付ける

愛犬が誤飲しそうなものは、あらかじめ片付けておくと安心です。電気コードなど片付けられないものは、専用のカバーやボックスを活用することをおすすめします。

犬に入ってほしくない場所は柵を設置する

キッチンなど犬に入ってほしくない場所には、柵を設置するなどの対策が必要です。犬用の柵も販売されていますが、赤ちゃん用の柵でも代用できます。愛犬のサイズに合わせて適切なものを用意しましょう。

部屋をこまめに掃除する

チワワやポメラニアンなどダブルコートの犬は、換毛期が年2回(春と秋)あります。この時期は抜け毛が激しくなるため、掃除の頻度を増やすようにしましょう。掃除を怠ると、[ani]ノミやダニが大量発生するリスクが高まります。

室内を適温に保つ

室内で犬を飼う場合、夏は22〜26℃、冬は20〜25℃が室温の目安です。湿度は40〜60%を保つと良いでしょう。また、冷房や暖房器具を使うときは、愛犬に風が直接当たらないようにすることが大切です。

散歩後は足を綺麗にする

散歩後は、愛犬の足をタオルやウェットシートなどで綺麗にしてあげましょう。また、肉球を保護するためには、クリームを使うのがおすすめです。散歩前に塗ると、汚れが付着しづらくなります。

室内飼いで愛犬と一緒に楽しく過ごそう

今回は、犬を室内飼いするメリット・デメリットについて詳しく解説しました。室内飼いをすることで、愛犬と一緒に過ごす時間が増えたり、怪我や病気に気づきやすくなったりします。

ただし、飼い始めるにあたって必要な準備や注意点が多いので、あらかじめ把握しておくことが大切です。室内飼いに向いている犬種は存在しますが、犬種に関わらずしつけは必ず行う必要があります。

特にトイレトレーニングは、愛犬を迎え入れた日から始めるのが基本です。一度悪い癖がついてしまうと、後から直すのが難しくなります。ぜひ本記事を参考にして、室内飼いで愛犬と楽しい時間を過ごしてください。

執筆:いぬのあのね編集部
イラスト:ヴァイクセルブラウン花咲季

<スポンサーリンク>

PAGE TOP